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「私の男」桜庭一樹

私の男タイトル:私の男
著者  :桜庭一樹
出版社 :文藝春秋
読書期間:2008/02/14 - 2008/02/18
お勧め度:★★★★

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優雅だが、どこかうらぶれた男、一見、おとなしそうな若い女、アパートの押入れから漂う、罪の異臭。家族の愛とはなにか、超えてはならない、人と獣の境はどこにあるのか? この世の裂け目に堕ちた父娘の過去に遡る−。黒い冬の海と親子の禁忌を圧倒的な筆力で描ききった著者の真骨頂。

第138回直木賞受賞作。

主な登場人物は二名。交通事故で家族を失い、一人だけ生き残ってきた少女・花(当時9歳)。その少女を引き取った男性・淳悟(当時25歳)。加えて、少女を引き取った当時に男性と付き合っていた女性、少女が結婚相手に選んだ男性の四人の目線で物語は展開していきます。

現在からターニングポイントとなった過去へと順々に遡っていく構成。各章のタイトルが時代とキーワードが入っていて、年代を読み誤ることなく読み進めることが出来ました。

前六章のうち、序盤の一、二章は正直ぼんやりとした感じで掴みきれずに読み進めましたが、中盤意向はぐいぐいとひきつけられました。それぞれの抱えた孤独と寂しさを埋めるために寄り添う二人。その方法には全く共感は出来ませんが、フィクションとして普通に楽しく読みました。

最終章まで読んでみて、読者は第一章のその後を想像することと思います。いい未来が展開していればよいのですが・・・。

好き嫌いが別れそうですが、直木賞を受賞したことにはまぁ納得できると思いました。

+++++

【みなさまのご意見】
ぱんどらの本箱さん('08/02/28追加)
栞のさんぽみちさん('08/03/11追加)


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comment

こんばんは★
ただただ圧倒された作品でした。
まさに真骨頂といった感じでしょうか。
世間では評価が分かれているようですが、
私はとても好きな作品です。

もつれからみあった鎖で繋がれたような二人。
闇の深淵を見たような、眩暈がしそうな読後感を抱きました。
ぬかるみに足を取られて、深淵に沈んでゆくような、
荒廃した感じがなんとも良かったです。
背徳の物語であるのに、
不思議と嫌悪感なく入り込めました。

■Rutileさん
好き嫌いが別れそうですよね。嫌いって人はそもそも受け入れられないかもしれません。
僕はこの気持ちに共感はできませんが、中盤から後半はぐいぐいと引き込まれまれて、
一気読みでした。

  • あおちゃん
  • 2008/03/11 8:58 PM








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  • 2008/02/28 10:03 AM

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