200802
Wednesday
優雅だが、どこかうらぶれた男、一見、おとなしそうな若い女、アパートの押入れから漂う、罪の異臭。家族の愛とはなにか、超えてはならない、人と獣の境はどこにあるのか? この世の裂け目に堕ちた父娘の過去に遡る−。黒い冬の海と親子の禁忌を圧倒的な筆力で描ききった著者の真骨頂。
こんばんは★
ただただ圧倒された作品でした。
まさに真骨頂といった感じでしょうか。
世間では評価が分かれているようですが、
私はとても好きな作品です。
もつれからみあった鎖で繋がれたような二人。
闇の深淵を見たような、眩暈がしそうな読後感を抱きました。
ぬかるみに足を取られて、深淵に沈んでゆくような、
荒廃した感じがなんとも良かったです。
背徳の物語であるのに、
不思議と嫌悪感なく入り込めました。
■Rutileさん
好き嫌いが別れそうですよね。嫌いって人はそもそも受け入れられないかもしれません。
僕はこの気持ちに共感はできませんが、中盤から後半はぐいぐいと引き込まれまれて、
一気読みでした。
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