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「しゃべれどもしゃべれども」佐藤多佳子

しゃべれどもしゃべれどもタイトル:しゃべれどもしゃべれども
著者  :佐藤多佳子
出版社 :新潮社
読書期間:2008/01/21 - 2008/01/24
お勧め度:★★★★

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俺は今昔亭三つ葉。当年二十六。三度のメシより落語が好きで、噺家になったはいいが、未だ前座よりちょい上の二ツ目。自慢じゃないが、頑固でめっぽう気が短い。女の気持ちにゃとんと疎い。そんな俺に、落語指南を頼む物好きが現われた。だけどこれが困りもんばっかりで…胸がキュンとして、思わずグッときて、むくむく元気が出てくる。読み終えたらあなたもいい人になってる率100%。

文楽の次は落語。

今年の正月は、池袋演芸場に落語を聴きに行ってきました。正月の初笑いを演芸場で、と考える人は多いのか超満員。笑点で三遊亭小遊三と春風亭昇太が出たというのもあったかもしれませんが。小遊三や昇太は真打昇進を果たしていますが、本書の主人公はまだ前座を卒業したばかりの二ツ目・今昔亭三つ葉です。

師匠の落語が大好きで、古典落語が大好きな三つ葉。精進してはいるものの「自分らしさ」を確立できずに悩む日々です。そんな三つ葉のもとに、ひょんなことから訳ありの四人が落語を教えて欲しいと頼んできます。

学校でいじめにあっているらしい少年・村林、人と満足に会話を交わすことができない女性・十河、対人恐怖症で吃音症のいとこ・良、そして口下手でテンポよくしゃべれない野球解説者・湯河原。みんな"話す"ことに難を抱えています。さて、三つ葉は彼らに落語を教えることが出来るのか・・・。

落語教室を通して、凝り固まっていた心を解き、みんな自分らしさを掴んでゆきます。村林はいじめる友達を許し、十河は自分のことを好きになり、湯河原は他人に優しさをみせる。完全に問題が解決したわけじゃないけど、今後彼らが人生を一歩ずつ前進していくことが予想されて、とても温かい気分になりました。

特に華やかな出来事もなく、深くて重い事件も起きず、割と淡々と物語は展開していくのに、読んでいる最中はずっといい気持ちでした。読み終わってからは、情景が思い出されてさらにいい気持ちです。今までに味わったことのない、ちょっと不思議な感覚。

三つ葉の一人語りがやや説明的なところと三つ葉の落語にもうちょっと迫力があったらなぁというのがやや残念でしたが、十分に満足のいく作品でした。

+++++

【みなさまのご意見】
肩の力を抜いてさん('08/02/17追加)


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・「しゃべれどもしゃべれども」佐藤多佳子

「一瞬の風になれ」で第28回吉川英治文学新人賞、第4回本屋大賞をとった佐藤多佳子の昔の作品。驚くべきは「しゃべれどもしゃべれども」も第19回(1998年)の吉川英治新人賞の候補作品だったこと。なぜか9年たっても同じ新人賞。そしてさらに驚くべきは同回

  • 肩の力を抜いて
  • 2008/02/17 6:53 PM