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「サクリファイス」近藤史恵

サクリファイスタイトル:サクリファイス
著者  :近藤史恵
出版社 :新潮社
読書期間:2007/12/21 - 2007/12/24
お勧め度:★★★★★

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ただ、あの人を勝たせるために走る。それが、僕のすべてだ―。二転三転する真相、リフレインし重きを増す主題、押し寄せる感動! 自転車ロードレースの世界を舞台に描く、青春ミステリの逸品。

Webでの評判がよくて手にした作品でしたが、これが大当たり。

欧州ではすごく人気があるけど日本では馴染みの薄い自転車ロードレースを舞台にしています。僕もそれほど詳しいわけじゃありませんが、大学生時代にアルバイトで「ツールド北海道」のスタッフをしたことがあり、ルールなどは多少わかります。思っている以上に過酷で駆け引きが重要な知力と体力のスポーツです。

ある日本のロードレースチームに所属する白石誓。将来を嘱望された陸上競技を離れ、自転車レースに自分の居場所を見出す。チームには絶対的なエース・石塚が存在し、白石も尊敬しているのだが、石塚には三年前に発生した事故にまつわる黒い噂が・・・。

ある男は勝利することに、またある男は自分を殺してサポートに回ることに美を見出す。男たちの信念が激しくぶつかり合う熱い話でした。ニュースでロードレースの映像が流されるとき(「ツールドフランス」などは稀にある)、勝った個人にしか注目されません。しかし裏ではその人を勝たせるために、何人もの仲間が犠牲となっています。ロードレースは「個人」ではなく「組織」で戦うスポーツであることを本書は十分に伝えています。

こういうマイナースポーツ(失礼!)を題材に扱うと、得てして競技の説明にページを割きがちですがその辺はさすがによく出来ていて、主人公の意思の中にうまくもぐりこませて説明臭さを中和しています。さらに読んでいて目の前に情景が浮かぶくらいのレース展開、駆け引きはとても迫力があります。

終盤になってようやく石塚に纏わる噂=ミステリーの要素が展開していきますが、本作はミステリーとしてではなくひとりの青年の成長物語として読むほうが楽しめると思います。そして、自転車にかけた男たちの純粋な姿勢と清らかさ、潔さに胸が熱くなることは間違いありません。

激しくオススメです。

+++++

【みなさまのご意見】
Roko's Favorite Thingsさん
らぶほん−本に埋もれてさん('08/01/17追加)
"やぎっちょ"のベストブックde幸せ読書!!さん('08/03/11追加)
苗坊の読書日記さん('08/03/11追加)
higeruの大活字読書録さん('08/04/06追加)


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comment

あおちゃん☆ネ、面白かったよね!
ロードレースとテーマにこんなに面白い作品ができるなんて、思ってもみませんでした。
続編があったらいいなぁと思うようなラストでした。

今年も、どうぞよろしくお願いします。(^o^)/

  • Roko
  • 2008/01/07 9:18 PM

■Rokoさん
面白かったです!
ロードレースにかける男たちの孤高の精神を見せてもらいました。
スポーツモノを読むといつもそのスポーツがしたくなります。
今は「DIVE!!」を読んでいて、無性に飛び込みたくなっています。。。

  • あおちゃん
  • 2008/01/08 9:37 PM

こんばんは。
ランキングを参考に手に取った作品でしたが、まさに大当り!同感です。
チームメイトの死とそれにまつわる悪意、内容はかなり重いものでしたがラストは未来へ続く明るいものでした。
読後感が爽やかで、読んでよかったと思える一冊でした。

■らぶほんさん
思わぬ大当たりで、よいクリスマスプレゼントをもらった気がしました。
本書を読んで、「近藤史恵熱」が高まっています。
既刊本もチェックしてみたいと思います。

  • あおちゃん
  • 2008/01/16 8:38 PM








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