
タイトル:ちんぷんかん
著者 :畠中恵
出版社 :新潮社
読書期間:2007/10/23 - 2007/10/24
お勧め度:★★★★
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江戸有数の大店の若だんな・一太郎は、摩訶不思議な妖怪に守られながら、今日も元気に(?)寝込んでいたが、日本橋を焼き尽くす大火に巻かれ、とうとう三途の川縁を彷徨う羽目に…。若だんなと鳴家の三途の川縁冒険譚に、若き日のおっかさんの恋物語、兄・松之助の縁談に気になるあのキャラも再登場で、本作も面白さ盛りだくさん! 大好評「しゃばけ」シリーズ第六弾。
映像化も決まって勢いに乗る「しゃばけ」シリーズの第六弾。「鬼と小鬼」「ちんぷんかん」「男ぶり」「今昔」「はるがいくよ」の五編が収録されています。
若だんなの優しさ、甘えん坊さが存分に読み取れた一冊でした。箱根の湯治から戻ってきて、若だんなも独り立ちしていくのかと思いきや体の弱さは相変わらず。ただ、三途の川から呼び戻したのはいつも飲み慣れている薬だったのが皮肉です(「鬼と小鬼」)。
このシリーズ、時間の経過があまり感じられずややマンネリ感を感じていたのですが、兄・松之助の縁談話や栄吉の修行話が浮上して、新たな展開が生まれそう。信頼する兄と友達が若だんなから少し距離が置かれることで、若だんなが精神的に成長していくのではと思います。体の弱さはしばらく続くと思いますが・・・。
映像化される際、鳴家はどうなるんでしょうか? CGかな。装丁のようなかわいい鳴家だといいのですが・・・。気になります。