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「愚行録」貫井徳郎

愚行録タイトル:愚行録
著者  :貫井徳郎
出版社 :東京創元社
読書期間:2006/12/16 - 2006/12/19
お勧め度:★★★

[ Amazon | bk1 | 楽天ブックス ]


ほら、人間という生き物は、こんなにも愚かで、哀しい。数多のエピソードを通して浮かび上がる、人間たちの愚行のカタログ。『慟哭』『プリズム』に続く、第三の衝撃。

第135回直木賞候補作。このときの直木賞受賞作は、「風に舞いあがるビニールシート」と「まほろ駅前多田便利軒」でした。

一家四人を殺害した残忍な殺人事件を追うルポライターが、被害者夫婦と過去に縁のあった人を訪れてインタビューするという構成で、徐々に夫婦の人間像を炙り出していきます。宮部みゆき「理由」と同じ手法です(その他に恩田陸「ユージニア」なども同じ手法らしいが未読)。

生きている人間が死んだ人間を遠慮なく語り、とことん人間の嫌な面、汚い面を描き出しています。上昇志向が強いエリートたちの身勝手な欲望には虫唾が走ります。登場する大学の気質がこの通りかどうかは知りませんが、僕が持っていたイメージとはぴたり一致しました(登場する大学のOBの方、すみません・・・)。

夫と妻の生きていたころの姿が語られるわけですが、彼らの真実の姿が果たしてどちらなのか、手が届きそうでいて決して真実に手が届かないのがもどかしいです。語り手には当時の状況や現在の感情といったフィルターがかかり、180度正反対な意見が出たりして、まるで雲を掴むかの如くです。特に妻の真実の姿が捉えられませんでした。人を見下すタイプなのか、ただ天真爛漫なだけなのか。おそらく前者と思いますが。

本編の合間には、兄に対する妹の独白が挿入されています。親から虐待を受けて育った妹は、どうもこの殺人事件の犯人らしい。では一体誰なのか?どのようにして本編とつながっていくのか?と緊張感が高まります。回答ですが、なんと冒頭にありました。でも、ぜんぜん気が付きませんでした・・・。本書中で一番の愚行は、これだと思います。

結構楽しい読書だったはずなのですが、今一つ物足りなさが残ったのも事実。読後に心に引っかかるものがなかったからかなぁと思っています。

+++++

【みなさまのご意見】


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comment

こんばんは。
長くてでも一気読みさせてくれてお腹いっぱいなはずなのに、まだなんか食べたりないって感じの本でしたね。
決して面白くないわけではないだけに微妙な感じが…

■ちきちきさん
そうなんですよねぇ。ボリュームがある割りに一気にあっという間に読めるんだけど、
満足感は今ひとつ・・・といったところです。
この本で直木賞を取れなかったことを納得してしまいました。

  • あおちゃん
  • 2006/12/30 12:54 AM








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trackback

愚行録 [貫井徳郎]

愚行録貫井 徳郎 東京創元社 2006-03-22 東京のある街で起こった一家四人虐殺事件。さまざまな証言を通して浮かび上がる被害者家族の、そして人間たちの姿は…。 直木賞候補にもなった作品です。なるほど。なかなか…、まぁまぁ…、少なくとも一気読みはしました。

  • + ChiekoaLibrary +
  • 2006/12/28 7:07 PM

愚行録*貫井徳郎

☆☆☆☆・ 愚行録貫井 徳郎 (2006/03/22)東京創元社 この商品の詳細を見る ほら、人間という生き物は、こんなにも愚かで、哀しい。 数多のエピソードを通して浮かび上がる、人間たちの愚行のカタログ 『慟哭』『プリズ

  • +++ こんな一冊 +++
  • 2006/12/28 8:36 PM

「愚行録」貫井徳郎

愚行録 貫井 徳郎 都内で起きた一家惨殺事件。1年経っても犯人はわからないまま。ライターを名乗る男が、殺された田向夫婦を知っていた人が語る田向夫妻の部分と、不幸な生い立ちの兄妹の妹が兄に語りかける部分。 殺したのは誰か?とかオチはどこに?とか

  • ナナメモ
  • 2006/12/28 8:56 PM

愚行録 〔貫井徳郎〕

愚行録 ≪内容≫ ほら、人間という生き物は、こんなにも愚かで、哀しい。 数多のエピソードを通して浮かび上がる、人間たちの愚行のカタログ。 『慟哭』『プリズム』に続く、第三の衝撃。 (BOOKデータベースより)

  • まったり読書日記
  • 2006/12/28 9:21 PM

(書評)愚行録

著者:貫井徳郎 都内で起きた一家惨殺事件。被害者である田向一家を襲ったものは何か

  • たこの感想文
  • 2006/12/28 11:10 PM

貫井徳朗「愚行録」

一家4人残殺 住宅地でおきた絵に書いたような幸せな家族がある日殺された 有名校を卒業した美貌の妻は常に人気の的だった 一流企業に勤める主人、そして幼い兄妹 いったい彼等に何があったのか? 話はご近所、同窓生など彼等のまわりの人達の証言で綴られていく

  • 聞いてあげるよ君の話を
  • 2006/12/29 4:31 PM

愚行録

愚行録 貫井 徳郎 『愚行録』貫井徳郎(東京創元社) なかなか面白かったです。 ええ、はい。あの事件のことでしょ? えっ? どうしてわかるのかって? そりゃあ、わかりますよ。だってあの事件が起きてからの一年間、訪ねてくる人来る人みんな同じことを

  • ぼちぼち。
  • 2006/12/29 10:35 PM

愚行録、貫井徳郎

BookDesign:岩郷重力+WONDERWARKZ。kk。 東京創元社「ミステリーズ!」vol.09-13(2005年2月−10月)掲載。 ある日起こった、首都圏に住む平凡な一般市民の田向(たこう)さん一家惨殺事件について、ルポライタ

  • 粋な提案
  • 2006/12/31 4:46 AM

貫井徳郎【愚行録】

え? 貫井徳郎って直木賞はまだ取ってないの? どうしてそんなこときくのかって? そりゃあ、ききたくもなりますよ。この本、面白いもの。 直木賞作家・東野圭吾の【白夜行】を思わせる雰囲気なの。事件のキモの部分をす

  • ぱんどら日記
  • 2007/01/11 4:13 PM

貫井徳郎の「愚行録」を読む!

「愚行録」の事件は、2000年12月30日深夜に発生したまだ未解決の「世田谷一家殺害事件」にあまりにも酷似しています。慶応という名門校の実体については、桐野夏生の「グロテスク」を思わせます。慶応の「内部生」と「外部生」の区分けもありきたりです。始めに「3歳女

  • とんとん・にっき
  • 2007/07/05 11:08 AM