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「東京ダモイ」鏑木蓮

東京ダモイタイトル:東京ダモイ
著者  :鏑木蓮
出版社 :講談社
読書期間:2006/10/31 - 2006/11/01
お勧め度:★★★

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男は帰還を果たし、全てを知った。極限の凍土・シベリア捕虜収容所で起きた中尉斬首事件。60年間の沈黙を自らに強いた男が突如、姿を消した―。第52回江戸川乱歩賞受賞作。

1947年11月、極寒の地シベリアの日本人捕虜収容所で一人の将校が首を切り落とされ殺害された。それから58年が経過。自費出版専門の出版社・薫風堂に勤める槙野は、高津という老人からシベリア抑留の経験を纏めた句集を出版したいと依頼される。出版に向けて作業が進む中、京都・舞鶴港でロシア人女性の死体が発見され、身元保証人の日本人男性が行方不明となった。そして、高津もその新聞記事と共に姿を消してしまい・・・。

第52回江戸川乱歩賞受賞作。既読の「三年坂 火の夢」との同時受賞です。「三年坂〜」は幻想的なミステリでしたが、こちらは社会派ミステリでしょうか。

シベリア・イルクーツクの捕虜収容所に関する描写が非常に興味深かったです。明日のダモイ(帰還)を夢見て、鉄道を敷く業務に従事する捕虜兵たち。厳しい寒さと少ない食料、そして過酷な労働。帝国軍人としての誇りを盾に叱咤激励する上官と何を信じて生きればよいか見えなくなっている部下との溝。極限状態の人々の心理がひしひしと伝わってきました。

自費出版の手記とその中の俳句で、犯人をあぶりだすという手法はとても新鮮でした。特に要所要所で出てくる俳句が、それまでの手記を纏める形になってて面白いなと思います。素養がないので、それぞれの句の意味を理解するまでには至りませんでしたが。

ただ、それに引き換え肝心のミステリ部分はとても不満。犯人はこの人しかないだろうという展開を、最後まで覆せないまま終局を迎えました。警察が犯人を追い詰めた物証も、そんな万分の一の確率に満たないものに警察が賭けるのかと疑問が残ります。

昨年の乱歩賞受賞作「天使のナイフ」と比較すると、どうしても小粒なイメージが拭えませんが、手記部分の緻密な描写、自費出版社を舞台とする着想など、今後に期待させられる部分をいくつか見せてもらえました。次を楽しみに待ちたいと思います。

+++++

【みなさまのご意見】


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comment

こんばんは。
捕虜収容所の話はすごい面白かったですよね。極寒の極限状態…手記がすごいだけに、現代の話のリアリティのなさが気になってしまいました。
そしてやっぱりミステリとしては弱かったような気がします。

■ちきちきさん
俳句も含め、手記部分はすごくよかったですよね。
それに引き換え、ミステリ部分はちょっと・・・。
ミステリに関しては次に期待したいと思います。

  • あおちゃん
  • 2006/11/20 12:58 AM








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  • 日記風雑読書きなぐり
  • 2006/11/19 11:02 AM

東京ダモイ 〔鏑木蓮〕

東京ダモイ ≪内容≫ 男は帰還を果たし、全てを知った。 極限の凍土・シベリア捕虜収容所で起きた中尉斬首事件。 60年間の沈黙を自らに強いた男が突如、姿を消した―。 第52回江戸川乱歩賞受賞作。 (BOOKデータベースより)

  • まったり読書日記
  • 2006/11/19 5:01 PM

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『東京ダモイ』鏑木蓮(講談社) 第52回江戸川乱歩賞受賞作、の片割れ。 今年の乱歩賞はいまいち話題になってないみたいな気がしますが… 男は帰還(ダモイ)を果たし、全てを知った。 極限の凍土・シベリア捕虜収容所で起きた中尉斬首事件。 60年間の沈黙を

  • ぼちぼち。
  • 2006/11/19 8:07 PM

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  • たりぃの読書三昧な日々
  • 2006/11/19 8:18 PM

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