2018/02

01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28

<< >>


スポンサーサイト

  • -
  • スポンサードリンク
  • -
  • -

一定期間更新がないため広告を表示しています


「テロリストのパラソル」藤原伊織

テロリストのパラソルタイトル:テロリストのパラソル
著者  :藤原伊織
出版社 :講談社文庫
読書期間:2006/03/07 - 2006/03/8
お勧め度:★★★★★

[ Amazon | bk1 | 楽天ブックス ]


アル中バーテンダーの島村は、過去を隠し二十年以上もひっそり暮らしてきたが、新宿中央公園の爆弾テロに遭遇してから生活が急転する。ヤクザの浅井、爆発で死んだ昔の恋人の娘・塔子らが次々と店を訪れた。知らぬ間に巻き込まれ犯人を捜すことになった男が見た真実とは…。史上初の第41回江戸川乱歩賞・第114回直木賞受賞作。
第41回江戸川乱歩賞・第114回直木賞同時受賞作。

藤原さんの本は「シリウスの道」に続き2冊目。本書で登場した人物が「シリウスの道」に出ていたそうで、順番が逆となりましたが読んでみました。で、読んでみての率直な感想は、"逆順に読んでよかった"ということ。おそらく本書を読んで「シリウスの道」を読んだら、「シリウスの道」には満足できなかっただろうと思います。

40代のアル中バーテンダー・島村が主人公。20年以上もの間、爆弾を作り爆発させた罪で指名手配となり、逃亡を続けている男。そんな島村が日課としていた新宿中央公園での飲酒の最中、無差別爆破テロ事件に遭遇する。犠牲者の中には、以前同棲していた女性・園堂優子、そして同じ罪で逃亡を続けていた全共闘闘争を共にした友人・桑野誠の名前もあった。爆破の瞬間に三人が同じ場所に居合わせたのは全くの偶然なのか・・・。

読者をひきつける謎の数々。スピード感ある展開。魅力的な登場人物たち。そして、意外なラスト・・・。どれにも大満足です。ひっそりと暮らしていたのにいきなり表へと立たされた島村。偶然を運命と受け入れあの手この手を使って事件の真相に迫ります。脇を固める登場人物たちがまた個性的。ホームレスのタツ、ハカセや元警察官のヤクザ浅井などとのウィットに飛んだ会話には自然と笑みがこぼれ、緊迫感のある会話には身を固くしました。ミステリー小説でありハードボイルド小説とも言えると思います。

どの人も皆真っ当に生きてるとは言えない人々たちだけど、なぜかそういう風に生きるのもいいかも、なんて思わせられてしまいました。まぁもちろん実際にはそんな生き方は出来ませんが・・・。島村と浅いの関係には憧れのようなものも多少感じます。全共闘など全く知らない世代ですが、その時代の鬱屈したパワーや空気感を感じてみたかったなぁと思います。

「シリウスの道」との繋がりも解け、すっきりとしました。他の藤原作品にも手を出す予定ですが、それよりも病気から回復して執筆活動を再開し、一日も早く新刊発売の情報が耳に届くことを切に願っています。

+++++

【みなさまのご意見】
のほ本♪さん
Gotaku*Logさん
日記風雑記書きなぐりさん
たこの感想文さん
higeruの大活字読書録さん('07/03/17追加)
しんちゃんの買い物帳さん('07/07/30追加)


スポンサーサイト

  • 13:29
  • -
  • スポンサードリンク
  • -
  • -


related search by amazon
comment

「シリウスの道」よりはるかに重いものがあります。
チャンドラーの「長いお別れ」に通ずるものでしょう。

■よっちゃん
「シリウスの道」と比べると断然こちらの方が読み応えがありますね。
もちろん「シリウスの道」も傑作だとは思いますが。
江戸川乱歩賞、直木賞のW受賞は伊達じゃないと思いました。

  • あおちゃん
  • 2006/04/09 1:44 AM

「テロリストのパラソル」を読んで、とても感激しましたが、日本語の能力が足りなくて、一つ肝心なところ、なかなか分かりません。「殺むるときかくなすらむか・・・」という短歌の意味です。どういう意味なんでしょうか教えていただけませんか。

  • kacha-gaijin
  • 2007/04/12 7:19 PM

■kacha-gaijinさん
こんにちは。
すっかり記憶が飛んでいるのですが、前後とうまくつながったことは覚えています。
短歌から犯人が浮かび上がったと思うのですが・・・。意味自体は僕も完全には理解しきっていません。すみません・・・。

  • あおちゃん
  • 2007/04/16 6:21 PM

こんにちは。
惜しい方が亡くなられましたね。新刊が出たばかりだったのに。
ニュースを見てびっくりしました。ほんと残念です。

■しんちゃん
ほんとにびっくりしました。新刊がでて、てっきり快方に向かっていると思っていたので・・・。
著作はそれほど多くないので、じっくりと読みたいと思ってます。

  • あおちゃん
  • 2007/07/23 4:51 PM








preview on
ご利用のブラウザ、設定ではご利用になれません。

trackback

(書評)テロリストのパラソル

著者:藤原伊織 テロリストのパラソル講談社文庫 先日、同じ著者の『ひまわりの祝祭

  • たこの感想文
  • 2006/04/07 9:48 PM

藤原伊織『テロリストのパラソル』忘れがたいこの名作をいま再読する

空には轟音をたてて旋回するヘリコプター。屋上から降りそそぐ火焔ビン、投石。粉塵や地上からの催涙ガスと放水で周囲は白煙にけぶっていた。 1969年東大安田講堂。 会社に入ってようやく3年がたとうとする頃だった。 「ここまでいっちまったのか」 と市街戦さなが

  • 日記風雑読書きなぐり
  • 2006/04/08 1:20 AM

「テロリストのパラソル」を読了

藤原伊織さんの「テロリストのパラソル(ISBN:4062638177)」を読了。出版社/著者からの内容紹介アル中バーテンダーの島村は、過去を隠し20年以上もひっそりと暮らしてきたが、新宿中央公園の爆弾テロに遭遇してから生...

  • Gotaku*Log
  • 2006/04/12 4:27 PM

テロリストのパラソル

 一つの作品で江戸川乱歩賞と直木賞を受賞するということがあり得るのか? その答がここにある!? 講談社文庫 2007/2/15 第 25 刷発行 藤原伊織  主人公は 20数年前のある事件のために警察の目を逃れて暮らしていた《プロの酔っ払い》 島村。いつものように

  • higeruの大活字読書録
  • 2007/03/17 12:31 AM

藤原伊織「テロリストのパラソル」

目を覚まし公園で見上げた太陽な斜め頭上にある 震えの止まらぬ手 喉を焼くウィスキー それでも秋の陽射しはやわらかく、男に静かに振りそそぐ アル中のバーテンダーの島村は晴れた日の日課で新宿の中央公園にいる時 爆弾テロに遭遇する 過去を隠しひっそりと暮

  • 聞いてあげるよ君の話を
  • 2007/06/27 2:38 AM

「テロリストのパラソル」藤原伊織

テロリストのパラソル藤原 伊織 (1998/07)講談社 この商品の詳細を見る 先日、お亡くなりになった藤原伊織さん。すごく残念です。なので再読してみました。 追悼とか言うのは好きじゃないけど、作品を読むことで藤原さん

  • しんちゃんの買い物帳
  • 2007/07/22 9:57 AM