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「シリウスの道」藤原伊織

シリウスの道タイトル:シリウスの道
著者  :藤原伊織
出版社 :文藝春秋
読書期間:2006/01/16 - 2006/01/20
お勧め度:★★★★★

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東京の大手広告代理店の営業部副部長・辰村祐介は子供のころ大阪で育ち、明子、勝哉という二人の幼馴染がいた。この三人の間には、決して人には言えない、ある秘密があった。それは…。月日は流れ、三人は連絡をとりあうこともなく、別々の人生を歩んできた。しかし、今になって明子のもとに何者からか、あの秘密をもとにした脅迫状が届く!いったい誰の仕業なのか?離ればなれになった3人が25年前の「秘密」に操られ、吸い寄せられるように、運命の渦に巻き込まれる−。著者が知悉する広告業界の内幕を描きつつ展開する待望の最新長編ミステリー。
初めて手にした藤原さんの本です。直木賞作家とは露知らず・・・。勉強不足でした。本作は、週刊文春に連載されていた作品であり、著者が脱サラして初めて書いた本でもあります。

主人公は東邦広告営業部副部長・辰村。ある日、彼の部署を指名して大手メーカー大東電機より仕事の話が転がり込む。予算18億円ものプロジェクト。なぜ自分の部署が指名されたのか・・・。それにより社内の軋轢が生じるが、辰村は仕事を受けることを決心する。一方、このプロジェクトに関わったことから辰村の過去も動き始める。子供のころ幼馴染の二人−明子、勝哉−と共有する秘密。2つの物語が同時進行する中、辰村は部長・立花、部下・戸塚、平野らと共に最後の決戦=大東電機へのプレゼンに望む。

何より登場人物の描写がすばらしい。何事でも自分の始末は自分で負う辰村、抜群の決断力を持つ立花部長、途中入社ながら持ち前の探究心で成長していく戸塚など、メインの人物たちは当然のこととして、脇を固める人物たちも十分に書き分けられています。嫌なやつはとことん嫌なやつにってのもGoodです。

登場人物たちの会話が読み手を熱くしてくれます。辰村と立花部長の上司と部下として、男と女としての掛け合い。立花部長と派遣社員・平野とのやり取り。戸塚と東邦広告社長とのやり取り。そして、プレゼンでの戸塚の一言。際立っていたのは戸塚で、その一言一言には何度ぐっと来たことか。表向きの主役は辰村ですが、戸塚が陰の主役ですね。親の七光りで途中入社、どうせろくでなしのボンボンだと思っていたのですが・・・。格好よすぎです・・・。

2本立てのストーリーで両方とも同じくらいページが割かれていますが、どちらかというと主軸は辰村の過去の方だと思います。毎日思い出すわけではないけれど、ふとした弾みに思い出す過去。25年経ち、3人のたどり着いた先は全く違う世界だったけど、互いが互いを思いやりどこかで結びついていたと思わずにはいられません。結末の3人に希望が見えていたのには救われました。

プレゼンのラストは・・・、読んでみてのお楽しみ。賛否両論あると思いますが、僕はこれでよかったのだと思いました。

すっかり著者にはまってしまい、3冊ほど文庫本を買ってきました。もちろん「テロリストのパラソル」も。何でも、本作に登場した方が出ているそうで(刊行順が逆なので、あっちに出てた人がこっちに出ているというのが正しい)。今から楽しみにしています。

※読むことを決心させてくれたざれこさんの企画に感謝。

+++++

【みなさまのご意見】


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comment

テロパラを読んでこれを読むとにやりとできます。
プロフェッショナルサラリーマンを前向きに描いてすこぶる爽快でした。

はじめまして。
TBありがとうございました。
私もこの本すごく楽しめたので、大好きです。
藤原さんの小説はかっこよすぎぎる感じもしますが、たぶん藤原さんの生き方なのだと思います。
癌を発病されて、心配しています。元気になって、長生きしてほしい作家さんです。

■よっちゃん
やっぱりテロパラが先の方がよかったか・・・。残念。
といっても、恥ずかしながら著者を知らなかったので仕方ないです。
早速入手したので読んでみます。
個人的に藤原さんの本からは横山秀夫さんと同じにおいを感じます。

  • あおちゃん
  • 2006/02/05 11:10 PM

■ワルツさん
はじめまして。
すごい面白かったですよね。すごく熱くてよかった。
自分ではあんなふうには出来ませんから・・・。
藤原さん、食道癌だそうですね。元気になってたくさん本を書いていただきたいです。

  • あおちゃん
  • 2006/02/05 11:15 PM

TBありがとうございました。
現場を知る人ならではの内容の濃さでしたね。面白かったです。まだ、テロパラとの2冊しか読んでいないので、もっと読みたいと思っています。

■azamiさん
はじめまして。
初藤原本だったのですが、とても面白かったです。
読み応えも十分でした。僕も次はテロパラを読んでみます。

  • あおちゃん
  • 2006/02/06 12:18 PM

こんばんわ。私もこれが初藤原さんでした。
よくやるのですが、また読む順番を間違えたようです。
さっそく「テロパラ」借りてこなくちゃ・・。
ラストは私もあのほろ苦い感じが好きです。

  • june
  • 2006/02/21 11:10 PM

■juneさん
返事遅れました。m(_ _)m
ホント熱くて濃くて、最後はほろ苦くて読み応えたっぷりでした。
読み終わってすぐ「テロパラ」を買ってきたんだけど、
図書館本を消化してたのでまだ読めてません。
そろそろ読みたい。でも他にも読みたい本が・・・。

  • あおちゃん
  • 2006/02/26 4:42 PM








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藤原伊織『シリウスの道』○

 初出「週刊文春」2003年11月6日号〜2004年12月23日号。  38歳の...

  • 駄犬堂書店 : Weblog
  • 2006/02/03 11:15 PM

◎◎「シリウスの道」 藤原伊織 文藝春秋 1800円 2005/6

 感想としてまず言えるのは、連載された作品の単行本化という意味では出色の出来であるということである。よくあることなのだが、本を読みながら巻末を確認して“やっぱり連載だったか”と思うことがある。どこか話の展開にひっかかり(もしくは脈絡の不整合)を感じ、

  • 「本のことども」by聖月
  • 2006/02/03 11:21 PM

藤原伊織のことども

◎◎ 『テロリストのパラソル』 既読書評なしm(__)m   ◎ 『ひまわりの祝祭』 ◎◎ 『雪が降る』   ◎ 『てのひらの闇』 既読書評なしm(__)m   ◎ 『蚊トンボ白髭の冒険』 ◎◎ 『シリウスの道』

  • 「本のことども」by聖月
  • 2006/02/03 11:22 PM

シリウスの道(藤原伊織)

東京の大手広告代理店の営業副部長の辰村には、人に言えない秘密があった。25年前...

  • のほ本♪
  • 2006/02/04 2:20 PM

藤原伊織の最新作『シリウスの道』あの期待を肩すかしされた傑作

広告業界、異彩のサラリーマンが現場で大活躍するその展開に引き込まれて、電車を乗り過ごした。だが直後に藤原伊織のあのイメージからは期待がはずれた凡作と思った。そして一日たったところでこれは傑作だと気がついた。

  • 日記風雑読書きなぐり
  • 2006/02/04 7:24 PM

藤原伊織「シリウスの道」

私が女性だからかもしれません。 なにかに没頭する男性の姿は非常にセクシーでそして魅力的です。 この本の主人公「辰村」もそんな男性の1人だと思います。 シリウスの道 藤原 伊織 文藝春秋 2005-06-10 売り上げランキング : 5,379 おすすめ平

  • イイオンナの為の「本ジャンキー」道
  • 2006/02/04 7:56 PM

『 シリウスの道 』 藤原伊織 著 読み終えて

◆ 『 シリウスの道 』 藤原伊織 著  文芸春秋 blogを振り返ってみれば、私って、しょっちゅう感動してるように思う。(笑) まっ、涙腺も有り得ないと言われるほど弱いので仕方ない。でも、こう「良かった、良かった。」って書いてたら、ホントにどれがいいのだ

  • ◆ ワルツの「うたかた日記」 ◆
  • 2006/02/04 9:05 PM

「シリウスの道」を読了

藤原伊織さんの「シリウスの道(ISBN:4163240209)」を読了。内容紹介 東京の大手広告代理店の営業部副部長・辰村祐介は子供のころ大阪で育ち、明子、勝哉という二人の幼馴染がいた。この三人の間には、決して人には言...

  • Gotaku*Log
  • 2006/02/10 6:10 PM

「シリウスの道」藤原伊織

シリウスの道 ご都合主義の展開や、いかにもの登場人物たち、他の小説を彷彿とさせるような設定もあったけれど、それでもおもしろかったです。主人公の勤務する広告代理店の仕事をめぐる話も、大阪の子供時代の出来事が25年を経て浮かびあがる話も、どちらもそれだ

  • 本のある生活
  • 2006/02/22 9:08 AM

(書評)シリウスの道

著者:藤原伊織 大手広告代理店の副部長・辰村。そんな彼の勤める部署へ名指しで、大

  • たこの感想文
  • 2006/07/08 10:04 PM