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「疾走」重松清

疾走(上)疾走(下)タイトル:疾走
著者  :重松清
出版社 :角川文庫
読書期間:2005/12/12 - 2005/12/19
お勧め度:★★★

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引きこもり、家庭内暴力、放火、借金、一家離散……。14歳の少年・シュウジが背負った余りに苛烈な運命。今秋、映画公開が決定した、直木賞作家、畢生の衝撃作、待望の文庫化!(上巻)

兄の放火事件をきっかけに一家離散に追い込まれた15歳のシュウジは、故郷を発ち、大阪、そして東京へと向かう。今秋、映画公開の衝撃の超大作、感動のラストシーンへ!(下巻)
表紙が気にはなっていたけれど、軽い気持ちで手を出してはいけない雰囲気が感じていて読むのをためらってました。が、月一重松本を続けてきて1年の締めくくりに思い切ってこの本を選びました(読了したのは昨年です)。結果・・・、かなりきつかった。「精神的体力があるときに読んだほうがいい」とコメントをもらいましたが読了後だったので活かせず・・・。

すさんだ雰囲気の漂う海町が舞台。埋立てで出来た「沖」と元から存在した「浜」があり、「沖」と「浜」は互いに敵対心を持っている。主人公は「浜」に住むシュウジ。シュウジを取り巻くのは、これでもかというほど辛くて厳しい現実。プライドとプレッシャーから壊れてしまった兄、家族から逃げ出した父、酒とギャンブルにはまってしまった母。兄の起こした事件に起因する学校でのいじめ。シュウジは周囲からどんどん孤立していく。

そんなシュウジの救いは、「浜」に住む神父と同級生・エリ。過去を悔いシュウジに自分と同じ過ちをさせまいと言葉を投げかける神父。そして、シュウジと同様に孤立してるけど、強い意志を持っているエリに対する憧れと淡い恋心。2人の存在があって、シュウジは辛うじて「生きる」ことを続けている。状況が変わるのは、エリが東京に引越し、神父の弟に会ったことから。シュウジはいいことのなかった故郷を捨て、大阪へ、そして東京へと転々と渡り歩く。が、そこに待ち受けているのもやはり厳しい現実だった・・・。

これまで読んだ重松作品は、日常に潜む暗部を平易な言葉で書き綴っていて、しかも最後には必ず一筋の光明が見出されているというものでした。しかし、この本では登場人物たちに光など見えない、とことん過酷な状況を浴びせかけてきます。何も悪いことはしていないのに、大人たちに振り回されて一人で現実を駆けることしか出来ない子供たち。誰かと繋がりたい、誰かと寄り添いたいと思っても、それを許してくれない状況。ページをめくる度にぐいぐい胸を締め付けられ、とても息苦しさを感じました。

あまり見聞きしたくない事柄が一つ一つ嫌っていうほど事細かに書かれていて(いじめやレイプのシーン)、兎に角読んでいて辛かった。ここまで書く必要があったのかと少々疑問に思います。犯罪に走る少年たちの中にはこういう状況から生まれるものもあるのかもしれない、と感じはしましたが。

重松さんの渾身の一作であることは間違いないと思うのですが、あまり人に勧められない(あえて勧めはしない)本です・・・。

※トラキチさん主催「今宵、重松作品を語ろう!」にトラックバック。

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【みなさまのご意見】


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comment

TBありがとうございました。
TB返しさせていただきましたw
色々本を読んでらっしゃるんですね。
また、ゆっくり拝見させていただきますね!

  • Goki
  • 2006/01/16 6:37 PM

■Gokiさん
はじめまして。
ほそぼそと読んだ本の感想を書いてます。
また遊びに来てくださいね。

  • あおちゃん
  • 2006/01/17 1:38 PM

文庫版が出て凄く気になっていたんですよね〜
ますます気になってきました。

近いうちに読んでみたいと思います。
(鬱状態じゃないときに…)

  • oukasei
  • 2006/01/25 11:20 PM

■oukaseiさん
内容が重たい本なので、体調がよいときに読むのをお勧めします。
読み終わったら感想を聞かせてくださいね。

  • あおちゃん
  • 2006/01/27 1:43 PM

初版発行から随分経っておりますが機会があって「疾走」上下巻読破しました。すばらしかったです。起承転までは最高でした!ラスト(結)が悲し過ぎます。どうして「シュウジ」と「エリ」に最後だけでもSEX 描写を設けなかったのでしょうか。エリを思うシュウジを思うと「最後くらいは」と思ってどうしてもラストの締めに納得できません。悲しすぎます。別にくどくどくしいSEX描写を望むわけではありませんが、ラストシーンの一部として結ばれた後に「すべてを背負って・・・シュウジは」とかの方が後味良く完読できたと思います。客観的になぞればエリを思うばかりのシュウジの心が痛ましく書中のSEX描写が全てシラケタものに感じます。できましたら「続編」の発行を希望します。文章ひとつまともに書けない素人が生意気言って申し訳ありませんが、是非とも続編の発行をお願いしたいと思います。

  • nagaki seiichi
  • 2007/06/03 4:11 AM

■nagaki seiichiさん
重松さんは、ラストをきれいに纏めようとは思っていなかったのでしょうね。
それほど、この物語は救いがなく、胸の中には何とも言えぬ「重さ」が残ります。
僕ももう少し明るいラストを期待していたのですが・・・。
続編、出ればうれしいですが、手にするのをためらってしまいそうです・・・。

  • あおちゃん
  • 2007/06/05 6:51 PM








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