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「告白」町田康

告白タイトル:告白
著者  :町田康
出版社 :中央公論新社
読書期間:2005/11/29 - 2005/12/07
お勧め度:★★★★

[ Amazon | bk1 | 楽天ブックス ]


人はなぜ人を殺すのか−−河内音頭のスタンダードナンバーで実際に起きた大量殺人事件<河内十人斬り>をモチーフに、永遠のテーマに迫る渾身の長編小説。殺人者の声なき声を聴け!
明治時代に実際にあった「河内十人斬り」がモチーフ。なぜに主人公・城戸熊太郎が弟分・谷弥五郎と組んで殺人を犯し、自決するにいたったかが町田節を持って事細かに記述されています。

感情の中の自分と現実に存在する自分の違いに戸惑う主人公の熊太郎。熊太郎と言う男は「今日は暑いでんなあ」「そうでんなあ」なんて日常会話の中にもあれこれと考えを巡らせてしまう思弁癖の持ち主。考えすぎた挙句にいい方向に進めばよいのだが、ほぼすべて悪い方向へ転がり、しかもその思いを何一つとして他人に言えない。自分でも「思うことを言葉に出来ない」ということを承知していて伝わるように話そうとするのだが空回り。他人からは頭がおかしいと思われてしまう。熊太郎の孤独、苦悩、他人とは違うという劣等感からくる言動と行動がとても切なく、そしてもどかしかったです。

人殺しの話なのでとてつもない悪人を想像していたんだけど、これを読む限り熊太郎はむしろ善人で純粋、子供ような人。いや、大人になりきれない人といったほうがいいのかな。人一倍寂しがりで仲間が欲しいのに、妙なプライドが邪魔して騙され、妻を寝取られ、友達に愛想付かされる。程度の差こそあれ誰しも見られる傾向のような・・・。自分も気をつけねば。

辛く重い作品ではあるけれど、節々に散りばめられた町田さん特有のリズムある文章がふとした笑いを提供してくれます。相変わらず訳がわからない箇所が多いんだけど、まぁそれはそれでよし。読み進めるうちにそのリズムに高揚してきて、なんだかぼぉーっとしてきました。特に最後の方は圧巻。書いてる途中に町田さんは変な気分になってこなかったのでしょうか。

万人向きではないと思うけど、間違いなく今までに味わったことのない感覚を受ける一冊。分厚いので覚悟はいるけど手にしてはいかがでしょう。

+++++

【みなさまのご意見】


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comment

読まれましたね。お疲れ様でした。
最後はぼうっとするというか完全に「無」になっちまいました。すさまじいですよね。
私が2005年読んだ中で2位確定です。
(「レディ・ジョーカー」に負けてしまいましたが。
分厚さ対決ではないですよ?笑。)


■ざれこさん
読み終わりました。本当に疲れました・・・。
目標4日だったんだけど、きっちり1週間かかりました。
ほんともうただただ圧倒されっぱなしでした。

  • あおちゃん
  • 2005/12/26 6:05 PM

私は「レディ・ジョーカー」を読んでいないので(?)
この本がダントツで一位です。
思わず徹夜で読みましたもん…。

  • chiekoa
  • 2005/12/26 6:09 PM

■chiekoaさん
徹夜ですか!すげー。
僕は毎日の通勤1時間が読書タイムで1週間かかりました。
この本はまとまった時間にどばーっと読むのがいいかもしれませんね。

  • あおちゃん
  • 2005/12/26 6:25 PM

こんばんは!
TB返しありがとうございました。
昨夜コメント残したつもりだったのですが、反映されていませんね…。
とにかくすごかった!傑作!というようなことを
書いていました(笑)
他の作品にも挑戦してみようと思っています。
また伺いますね〜。

■リサさん
コメントありがとうございます。
SPAM対策はうれしいんだけど、やや使い勝手が悪くなってますね、JUGEMは。
ただただ言葉の波に圧倒されながら読書しました。理解不能なところも多々あったのですが、それでもこの本の価値を下げるものではありませんでした。
町田さんの本は4,5冊しか読んでませんが、またTBをお待ちしてます。

  • あおちゃん
  • 2006/05/04 8:58 PM

ただただ衝撃な本でした ゆっくりと進んでいたので最後の十人切りのところの高まりに驚きました
好き嫌いはありますね 読んで良かったと思った本です

■きりりさん
言葉の波に圧倒される一冊ですよね。読み終わってからかなり時間が経っていますが、あのときの衝撃は未だ薄れることはありません。確かに評価が分かれそうな本ではありますが、みんなに読んで欲しい本でもありますね。

  • あおちゃん
  • 2006/11/19 5:29 PM

町田康バンザイ。
ビートな文体と、抜群のユーモラス。
気付いたら、吸い込まれてました。最高ですね。
http://2868blog.digbook.jp/

■左桜さん
こんにちは。
テンポよく流れる文章とユーモア。理解不能な部分もあったのですが、
ただただ圧倒されました。
すごいです。

  • あおちゃん
  • 2007/03/26 10:43 AM








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trackback

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