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「最悪」奥田英朗

最悪タイトル:最悪
著者  :奥田英朗
出版社 :講談社
読書期間:2005/11/15 - 2005/11/18
お勧め度:★★★★

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その町には幸と不幸の見えない境界線がひかれている。事業拡大を目論んだ鉄工所主・川谷を襲うウラ目ウラ目の不幸の連続。町のチンピラの和也が乗りこんだのは、終わりのない落ちるばかりのジェットコースター。「損する側のままで終わりたくない!」追いつめられた男たちが出遭い、1本の導火線に火が点いた。
奥田さんのデビュー第2作。1999年の発売当時、「王様のブランチ」で松田哲夫さんが大絶賛していたのを見て購入、6年ぶりに再読しました。内容はほとんど忘れていました、、、。

前作「ウランバーナの森」で見せたファンタジックな文体から一転、「最悪」では3人の主人公たちが窮地に追い込まれていく様をリアルに描いています。設備投資を決めた川谷鉄工所・川谷信次郎は近隣との騒音トラブル、かもめ銀行行員・藤崎みどりは妹の問題とセクハラ問題、フリーター(チンピラ?)・野村和也は強盗で盗んだ金を仲間に持ち逃げされることから、負のスパイラルにはまり込んでいきます。悲しいほどに転落人生から抜け出せない。

傍からみれば、そこでその選択は無いだろうと思わずにはいられませんが、究極の状況に追い込まれた人間はもう周りが見えないのでしょう。その様がとても滑稽で、失礼だけど笑いが出てきました。誰が一番かわいそうかと言えば、やっぱり川谷信次郎かなぁと。中小企業の悲哀がもろに出ています。

3人の物語の充実振りと比べて、線が一本に繋がってからの物語が薄いことと結末がちょっと気になりました。あーでもないこーでもないとぐだぐだしている展開が、これまでのスピード感を欠いてしまっています。結末に対しては、これだけ登場人物たちに辛く当たったのに、今後に光が見えてきません。ちょっともったいない。

文句を書きましたが、デビュー2作目からこれだけ書けていれば上等ではないでしょうか。3作目となる「邪魔」でこれらが改善されていることを期待しています。

+++++

【みなさまのご意見】


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comment

川谷さんの最悪に最悪を重ねていく状況に、心臓ドキドキものでした。
私はラスト、好きでした。
何だかほどよいクールダウンが与えられたようでした。
これが2作目なんですね。知らなかった(^^;)
最近「ウランバーナの森」を読んだのですが、
おっしゃるように全然違った雰囲気でしたね。

あ、ご挨拶が遅くなりましたが、TBありがとうございました。
こちらからもTBさせていただきますね♪

  • そら
  • 2005/12/01 4:04 PM

■そらさん
はじめまして。
3人の物語がつながるところまでは気に入っていただけに、
ラストがちょっと弱く感じてしまいました。スカッと終わって欲しかったかなぁと。
奥田さんはとにかく自分の好きなことを書く作家さん、という印象を「ウランバーナの森」と「最悪」を読んで強く感じました。ここまで作風を変えるとは、、、。

  • あおちゃん
  • 2005/12/02 2:34 PM








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