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「見張り塔からずっと」重松清

見張り塔からずっと タイトル:見張り塔からずっと
著者  :重松清
出版社 :講談社文庫
読書期間:2005/07/21 - 2005/07/22
お勧め度:★★★

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発展の望みを絶たれ、憂鬱なムードの漂うニュータウンに暮らす一家がいる。1歳の息子を突然失い、空虚を抱える夫婦がいる。18歳で結婚したが、夫にも義母にもまともに扱ってもらえない若妻がいる…。3組の家族、ひとりひとりの理想が、現実に浸食される。だが、どんなにそれが重くとも、目をそらさずに生きる、僕たちの物語−。「カラス」「扉を開けて」「陽だまりの猫」。
第8回山本周五郎賞候補作。文庫化される度に面白いあとがきを付けてくれる重松さんですが、今回のあとがきは是非是非読んでいただきたい。重松さんの葛藤と「小説家」として思いをひしひしと感じることが出来ます。

いきなりあとがきを褒めてしまいましたが、もちろん内容も負けてはいません。本のタイトルが示すように、上空から俯瞰的に3組の家族を眺めた短編(中編かな)となっています。

バブル期に買ったマンション価格が暴落、将来の夢も希望も持てず皆が逃げ出したいと考えている団地にある一家が引っ越してくる「カラス」。1歳にも満たない我が子を亡くした夫婦の目の前に現れた同名・同じ歳の男の子「扉を開けて」。マザコン夫と結婚を認めようとしない姑に相手にされず日々孤独に悩む妻「陽だまりの猫」。

幸せの絶頂を迎えながらどん底へ突き落とされる。もはやこの世にいいことなどないと静かに暮らす日常に立つさざ波・・・。決して現実の生活では体験したくない出来事を、重松さんは目を逸らすなとばかりに提示してきます。どうせなら目を背けてしまいたいことばかりです。小説中だけの"疑似体験"のはずが、平易な文章も手伝って"実体験"しているよう。お世辞にも読後感がいい作品とは言えません。自分だったらどうするのか。何が出来るのか。毎度重松さんの本を読んだ後に思うのですが、やはりこの本でも思ってしまいました。

どの話も結末がはっきりとは描かれていません。少しでもいいことが訪れていることを祈りたいです。そして、自分の身に降りかからないことも・・・。

※トラキチさん主催「今宵、重松作品を語ろう!」にトラックバック。


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