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「絡新婦の理」京極夏彦

絡新婦の理タイトル:絡新婦(じょろうぐも)の理(ことわり)
著者  :京極夏彦
出版社 :講談社ノベルス
読書期間:2005/05/09 - 2005/05/19
お勧め度:★★★★

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当然、僕の動きも読み込まれているのだろうな―二つの事件は京極堂をしてかく言わしめた。房総の富豪、織作家創設の女学校に拠る美貌の堕天使と、血塗られた鑿をふるう目潰し魔。連続殺人は八方に張り巡らされた蜘蛛の巣となって刑事・木場らを眩惑し、搦め捕る。中心に陣取るのは誰か?シリーズ第五弾。(文庫版より)
シリーズ第5作。真犯人「蜘蛛」によって張り巡らされた罠の糸からは、誰一人として逃れることが出来ない。京極堂をしてまでも。

「あなたが−蜘蛛だったんですね。」

今までの作品にはない、なかなか象徴的な書き出しだ。黒衣の男と桜色の女が対峙するシーン。黒衣の男=京極堂とすぐにわかるのだが、女は誰だかわからない。本作では、大きく分けて2つの事件が同時並行で進行していく。木場修太郎が追う「目潰し魔」の事件、全寮制の女学校聖ベルナール女学院で起こる「黒い聖母の呪い」の事件がそれだ。どちらも早々に犯人は判明する。しかし動機がわからない。なぜ犯人は殺人を続けるのか。そして犯人を裏で操る「蜘蛛」の意図とは。

真犯人により張られた糸は、それが切れることも考えて直接無関係な人間まで張られている。関係者が次々に屍となっていく様子を眺める「蜘蛛」。そうまでして自分の我を通して後に残ったものは、果たして「蜘蛛」にとって幸せなものだったのか。甚だ疑問が残るし、京極堂はこの結末に苦々しさを感じているに違いない。

完成度の点では「魍魎の匣」と肩を並べるくらい素晴しいと思うのだが、過去の事件が今回の原因の一因となっている件があるのがやや残念。リンクするくらいなら良いけれど、核心はやっぱり内々で閉じていなくちゃならないのはないか。

最後まで読み終えると、否が応でも本書の冒頭に戻らされることとなる。これも蜘蛛の、いや、京極さんの計算通りか。

+++++

【みなさまのご意見】


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comment

うちの記事を紹介してくださりありがとうございます♪
この作品は物語がループしているところが形として美しいと思います。
蜘蛛の巣のようなつくりの作品でしたね♪

  • 2005/05/27 11:00 AM

トラックバック&リンクありがとうございました。

以前も鉄鼠の記事でTB頂いたのですが、その頃TBが何なのか良く知らなかったので(今も良く分かりません)挨拶にも伺わずにスルーしてしまい、済みませんでした。

絡新婦は作品構造が特殊な故、京極堂シリーズの中では好きなものの一つです。
京極さん、相変わらず綺麗な文体で良いです。とりわけ「魍魎〜」と本書でそれが顕著だと思います。
関口が登場しないのが残念でしたが(嗤)、その分榎木津と京極堂が暴れてくれたので良かったです。

■朔さん
そうそう。何か見たようなフレーズと思ったら・・・って感じでした。
他の事件とリンクする様がすごいですよね。見事に絡め取られました・・・。

  • あおちゃん
  • 2005/05/28 2:40 AM

■幽鬼さん
コメントどうもです。
TBの件はお気になさらず。面白い書評を見つけたら、その方に私の感想も見てもらいたいなぁなんて思いつつTBしてます。読了本があったらどんどんTBしてくださいね。
中盤以降、スピード感があってどんどんページが進みますよね。文体も淀みがないし。薀蓄はわかったようなわからないような・・・でしたが、楽しく読めました。
関口君、回を重ねるごとに脇役になって行きますよね。次作ではどうなっていることやら。

  • あおちゃん
  • 2005/05/28 2:46 AM








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trackback

「あなたが ―― 蜘蛛だったのですね」

絡新婦の理 京極夏彦先生の妖怪シリーズ第五弾。 ここに至って素晴らしい分厚さに低頭。 アマゾンレビューで言われていたけれど 京極先生の”構成美”には頭を下げるしか出来ません。 当然、僕の動きも読み込まれているのだろうな ――― 二つの事件は京極

  • Honey Vanity
  • 2005/05/24 12:29 AM

絡新婦の理 京極夏彦

文庫版 絡新婦の理オススメ度:★★★★当然、僕の動きも読みこまれているのだろうな―2つの事件は京極堂をしてかく言わしめた。房総の富豪、織作家創設の女学校に拠る美貌の堕天使と、血塗られた鑿をふるう目潰し魔。連続殺人は八方に張り巡らせた蜘蛛の巣となって刑

  • A STUDY IN ROSE
  • 2005/05/27 11:01 AM

絡新婦の理

文庫版 絡新婦の理 いやぁ〜これも面白かった! ほんっと1300ページもある本って、今まで読んだことないのでは? 思わせぶりな始まり。 「あなた・・・だったのですね」 なになになになに?????? そして今回のキーワードは「蜘蛛」「理(ことわり)」

  • BOOOK(ブーク)
  • 2005/07/29 5:41 PM

『絡新婦の理』 京極夏彦著 講談社ノベルス 1996

気がつけば今年に入ってから読んだ本はすべて京極堂シリーズ・・・ 彼は"憑物"の手...

  • まろまろ記
  • 2006/02/19 1:04 PM