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「特殊法人改革のまやかし−官僚たちの甘い汁」櫻井よしこ

特殊法人改革のまやかし−官僚たちの甘い汁タイトル:特殊法人改革のまやかし−官僚たちの甘い汁
著者  :櫻井よしこ
出版社 :新潮文庫
読書期間:2005/04/05 - 2005/04/08
お勧め度:★★

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官僚が天下り、平気で赤字事業を繰り返し、莫大な国費を食い潰す「闇のシステム」特殊法人。その改革は本当にできるのか?日本道路公団をはじめとする典型的特殊法人を取り上げて実態を徹底糾明し、甘い汁を吸い続ける官僚の「悪」を暴き出す。膨大な資料の分析と、困難を極める特殊法人や主務官庁への直接取材によって成し遂げられた執念のルポ。
かつてはNTVニュースキャスター、そして現在はジャーナリストとして有名な著者。その辛口な論評で出版本の評価もなかなか高評価であるようだが、果たして本書はどうなのであろうか。

本書は、週刊新潮等に連載された記事に加筆修正を加え2001年8月に出版された「日本のブラックホール 特殊法人を潰せ」の文庫化版。各記事で取り上げられている特殊法人問題はどれも興味深い。

しかし、ページ数の制約からかどの問題も踏み込みが浅く、今ひとつ論拠が希薄であることは否めない。また調査レポートとしての意味合いが強いため、数字の羅列に終始している。さらに言うと、特殊法人=悪というところからスタートしているので、出てくる事柄全てを悪い方向へと結びつける傾向が見える。良い部分と悪い部分を明確に切り分けをした説明が欲しい。

特にひどい記事と感じたのは「石油公団・杜撰経営と通産官僚の隠蔽工作」の章。櫻井氏によると
石油公団が手がけている日本の自主開発油田の全てを含めてそれが供給している石油は全体の消費量の15%にすぎない。たとえこの15%を失ったからといって、日本が揺らぐことはない(p240)
のだそうだ。石油を15%失えば、健全な産業の発展はないと思うのだが・・・。失った分を民間企業の供給に委ねればよいという記載はない。また、この章は取材した内容は言葉巧みにつないでいる印象が強いのも問題。

悪いことばかり書き連ねたが、本書を通し問題点は見えた。つまり「財政投融資(*1)の流れが不明確である点」、「財投債(*2)の発行目的が不明確な点」、「特殊法人が官僚の天下り先として、雨後の筍のように設立されている点」が問題なのである。

一人で問題解決しようとしても、その力は高が知れている。重要なのは国民一人一人が関心を持つことではないかと強く感じた。

(*1)財政投融資
郵便貯金や国民年金・厚生年金など国の制度と信用で集められた資金のこと。財務省が全額を預かり特殊法人に融資する。特殊法人は、自主的な資金調達を行う必要がないため、市場のチェックを受けることがなく経営が不透明であるのが問題となり、2001年4月に制度が改正された

(*2)財投債
財政融資資金特別会計が国の信用で発行する国債。
上記制度改正で、特殊法人は財投機関債を発行して金融市場から自主的に資金調達することになったが、財投機関債は特殊法人が自らの信用力で発行する政府無保証の債権であるため、経営内容によっては資金調達が難しい場合がある。業績の悪い特殊法人が資金を調達するため、政府が財投債を発行し、調達した資金を融資するという措置が取られている。財投債は政府名で発行されるため、業績の悪い特殊法人名が表に出ないという問題がある。


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特殊法人改革のまやかし

元日本テレビニュースキャスター、櫻井よしこさん著。 竹村健一さんが、櫻井さんはよく調べているし、よく勉強をしていると言っていました。アナウンサーやニュースキャスターという立場から、より深くジャーナリズムを追及したくなった人です。真実を見つめて公にする

  • 読書と感想文
  • 2005/04/12 1:53 AM

天下りのもうひとつの方法

財団法人や特殊法人への天下りの方法が取り上げられている。 しかし、例えば◎×省から関連の特殊法人への天下りとかがよく取り上げられているが違う方法もある。 一つ例をあげよう。 防衛庁の制服組の幕僚長とか位が上の人や、私服組の上の役職の人達は防衛関連企業

  • シャベルゾウ
  • 2005/04/15 5:08 AM