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「クライマーズ・ハイ」横山秀夫

クライマーズ・ハイタイトル:クライマーズ・ハイ
著者  :横山秀夫
出版社 :文藝春秋
読書期間:2004/11/22 - 2004/11/25
お勧め度:★★★★★

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+++++

北関東新聞の古参記者、悠木和雄は、同僚の元クライマー、安西に誘われ、谷川岳に屹立する衝立岩に挑む予定だったが、出発日の夜、御巣鷹山で墜落事故が発生し、約束を果たせなくなる。一人で出発したはずの安西もまた、山とは無関係の歓楽街で倒れ、意識が戻らない。「下りるために登るんさ」という謎の言葉を残したまま−。未曾有の巨大事故。社内の確執。親子関係の苦悩・・・・・・。事故の全権デスクを命じられた悠木は、二つの「魔の山」の狭間でじりじりと追い詰められていく。(帯より)

+++++

「半落ち」以来、久しぶりの長編小説。今ひとつだったからなぁ、「半落ち」。今回はどうだろうと半信半疑で読み始めましたが、冒頭から一気に本にのめりこんでしまいました。熱くて臭い人間ドラマです。話の中心は3つあって、一つ目が日航機事故、二つ目が父と息子の関係、三つ目が社内抗争となっています。

その中で核となっているのは、日航機墜落事故とそれにまつわる新聞社内の描写で、さすがに事件当時群馬県の新聞記者をしていただけあって、とても緻密で濃密。大久保清事件あさま山荘事件といった「過去の栄光」に縋っている上役vsそれを知らない若手。新鮮な記事を入稿しようと締め切りを延ばして対応する編集局vs配送所へ新聞を時間通りに届けなくてはならない販売局。デスクvs現場記者。新聞社の内情は全く知りません。が、数々の対立をベースとした限界状態での葛藤は、その苦しんでいる息遣いまで聞こえてきそうなほどです。悠木の行動や決断には、やや共感しかねる部分もありましたが。

横山さんの本を読んだ感想で毎度書いていることだけど、横山さんは組織の中の個人を描き出すのがとても巧い。組織の一員として生きるのか、個人を重視して生きるのかのジレンマ、そう誰でも一度は考えるであろう部分を克明に描きあげてゆくのです。

あっと驚くどんでん返しもないし、謎解きも全くない長編小説ですが、読み応えはたっぷり。読了感も保証しますので、一度読んでみてはいかがでしょうか。

付記:
Web本の雑誌」で知りましたが、横山さんは昨年1月に心筋梗塞で2週間、昨年7月に貧血で3週間入院されたそうです。働きすぎですよ、横山さん。体調に注意して、ペース落としてでも長く書き続けていただきたいものです。

【みなさまのご意見】
B+lefty+LOG::さん
40歳からのクローン病さん
ガ島通信さん
たあさんの部屋別館〜本の部屋〜さん
盥アットマークさん
ドクショニッキ。さん
ついてる日記さん('04/12/03追加)
地方都市日記さん('04/12/07追加)
moji茶図書館さん('05/02/17追加)
賢者の贈り物さん('05/06/26追加)
本を読む女。改訂版さん('05/09/04追加)
イイオンナの為の「本ジャンキー」道さん('05/11/28追加)
たこの感想文さん('06/04/11追加)
文学的?なブログさん('06/07/10追加)
仙丈亭日乘さん('07/03/26追加)


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comment

あおちゃん、初めまして、TBありがとうございますm(_ _)m。他にも伊坂幸太郎の感想にTBさせていただきました。

>横山さんは組織の中の個人を描き出すのがとても巧い。組織の一員として生きるのか、個人を重視して生きるのかのジレンマ、そう誰でも一度は考えるであろう部分を克明に描きあげてゆくのです。

なるほどそうですね。またそういうジレンマに直面した時の主人公の対処の仕方がこうありたいというか、潔い感じで好感が持てます。

それではまた

  • くろーん40
  • 2004/12/02 1:00 PM

■くろーん40さん
はじめまして。
組織云々のところは、サラリーマンや公務員は当てはまるけど、自営の方は当てはまらないなぁ、と書いてから思いました。
それはさておき、主人公に対しては臆病で不器用だなぁと感じました。取った行動を後悔していないのには好感が持てました。自分だったら・・・。

  • あおちゃん
  • 2004/12/02 10:46 PM

はじめまして。あおちゃん さん。
トラバありがとうございました!

私も横山秀夫さんが好きで、やっぱり同じく「半落ち」には少々不満があります(^_^;)
横山著は良い本いっぱいあるので、そっちの映画化を頼みたいです、と私は思います。

また、覗きにきま〜す。

  • nao
  • 2004/12/15 4:24 PM

■naoさん
はじめまして。返事遅れてすみません。
横山さんの本はすべて映像向きですね。短編はテレビ(実際に月曜サスペンスで放送されている)で、長編は映画。クライマーズ・ハイを是非是非映画にして欲しいです。
#映画「半落ち」は観るつもりはないですが・・・。

また覗きに来てください。お待ちしてます。m(_ _)m

  • あおちゃん
  • 2004/12/18 2:10 AM

12/10、17にNHKでドラマを放送するようですね

  • 2005/11/19 9:04 PM

いよいよ明日です。
前編(全2回) 12月10日(土) ●総合 19:30〜20:45

  • 2005/12/09 8:09 PM

二週連続の放送が終りました。ご覧になりましたか?

  • 2005/12/17 8:47 PM

ドラマのご連絡をいただいてありがとうございました。
実は…、見逃してしまいました(泣
正確には1週目を見逃し、2週目は1週目を見逃したので見るのを辞めてしまいました。
再放送に期待します…。

  • あおちゃん
  • 2005/12/19 3:42 PM








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trackback

横山秀夫「クライマーズ・ハイ」☆☆☆☆☆

子供が生まれてから、涙腺が随分ゆるくなったと思う。以前はドラマや映画などで泣いたことなど記憶にないが、最近直ぐにハンカチが必要になる。小説でもグッと来ることはある。でも画像と比べ我慢しやすい。

  • 40歳からのクローン病
  • 2004/12/02 12:47 PM

クライマーズ・ハイ 感想

すばらしい。 実にすばらしい。 この本、よいです。 本のカバーも、でっかくして

  • たあさんの部屋別館 〜本の部屋〜
  • 2004/12/02 11:59 PM

クライマーズ・ハイ 横山秀夫

クライマーズ・ハイ 文藝春秋 このアイテムの詳細を見る  昭和60年8月12日、日本中の人達が、何が起きたのか分からずにいた。あの日、ニュースで日航ジャンボ機123便が行方不明になったと聞いたとき、何だか嫌な感じがしたことを覚えている。航空機が絡む事件はいつも

  • ついてる日記
  • 2004/12/03 12:25 AM

クライマーズハイ

 それまで、「あ〜、あるある。うちもある」と思いながら、するする読んでいた。でもページも少なくなってきた次の瞬間、なぜか目に涙があふれてきた。「同期じゃねえか。俺たち同期だろうが。一人で勝手に辞めるな!」 主人公・悠木にデスクの岸が言った一言。これが

  • 地方都市日記
  • 2004/12/04 1:27 AM

「クライマーズ・ハイ」

クライマーズ・ハイ横山 秀夫文藝春秋 2003-08-21売り上げランキング ...

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クライマーズ・ハイ - 横山 秀夫

クライマーズ・ハイクライマーズ・ハイ - 横山 秀夫 下りるために登るんさ ...

  • 賢者の贈り物
  • 2005/06/27 12:42 AM

「クライマーズ・ハイ」横山秀夫

クライマーズ・ハイposted with 簡単リンクくん at 2005. 9. 4横山 秀夫著文芸春秋 (2003.8)通常2??3日以内に発送します。オンライン書店ビーケーワンで詳細を見る うわー泣いた泣いた。号泣。 こんなに泣いたのは「博士の愛した数式」以来。 いや、全然中身は違う

  • 本を読む女。改訂版
  • 2005/09/05 1:37 AM

横山秀夫「クライマーズ・ハイ」

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  • イイオンナの為の「本ジャンキー」道
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こんにちは、安田祥子です。さおりがいつもお世話になっております(嘘です)。 なんと、おどろいたことに横山秀夫の名作、あのクライマーズ・ハイが佐藤浩市が主演でNHKで2日にわたってドラマ放映されるらしい。 気づいたら12月10日って今日じゃん。 NHK総合・デジタ

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(書評)クライマーズ・ハイ

著者:横山秀夫 1985年、部下の死の責任を巡り、フリー記者のような立場にあった

  • たこの感想文
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クライマーズ・ハイ/横山秀夫

何のために山を登るのか、という悠木の問いに、安西は「おりるためさ」と答えた。その意味を追い求め、地元紙記者の悠木は、御巣鷹山の航空機墜落事故の全権デスクという立場の中で苦悶します。 人の人生には誰もが表と裏があります。自分が正しいと思うことを曲げな

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「クライマーズ・ハイ」 横山秀夫

クライマーズ・ハイ(2003/08/21)横山 秀夫商品詳細を見る 2003年週刊文春傑作ミステリーベストテン第1位で、映画やNHKドラマになった、クライマーズ...

  • こっしーの書評ブログ
  • 2009/04/16 8:15 AM