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「第三の時効」横山秀夫

第三の時効タイトル:第三の時効
著者  :横山秀夫
出版社 :集英社
読書期間:2004/11/01 - 2004/11/05
お勧め度:★★★

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警察モノを多数手がけてきた横山さんですが、おそらく初めて捜査畑の刑事を全編通して主役に据えた作品じゃないかな。F県警捜査一課強行犯係に所属する刑事たちが主役で、それぞれ全くタイプの異なる優秀な班長に率いられた3つの班が、互いにライバル心剥き出しで捜査に当たっているというのが基本設定となっています。

1班班長・朽木は、緻密な分析・推理で犯人をじりじりと追い詰めていくタイプ。2班班長・楠見は犯人を捕らえるためなら卑劣な罠でも平然と使うことの出来る謀略家タイプ。3班班長・村瀬は現場を一目みただけで直感的に犯人像を描くことの出来る天才肌タイプ。この3人によって、F県警は検挙率ほぼ100%という輝かしい成績を持っているのけど、上司の命令には背くし、お互い仲が悪いしで扱いにくいことこの上ない。上司としては優秀な部下を持って問題を解決してくれれば、自分の点数が上がるのだろうけど、こんな奴らだったら、いくら優秀でも絶対に部下には持ちたくないですな。

相変わらず巧みな人物描写、作品プロットです。さらに今回はミステリを強く意識して書かれているようで、あおちゃん好みの作品でした。短編ですが、内容はとても充実していて、一つを読み終えただけで長編を読み終えた時のような充実感を得られること間違いなしです。

お気に入りは表題作「第三の時効」。"第三の時効"の存在自体がトリッキーなのに、その裏に大どんでん返しが待っていようとは・・・。脱帽です。

+++++

沈黙のアリバイ
物的証拠の上がらぬまま、自白を唯一の証拠とする強盗殺人犯の裁判が始まった。取り調べが難航しただけに、朽木らも裁判の展開に微かな不安を抱いていた。男たちが見守るなか、不安が的中、被告は突如無罪を主張し、隠していたアリバイを申し立てる。

第三の時効
タクシー運転手を殺害し、その妻をレイプして逃亡した犯人。いよいよその時効が迫ってきた。逃走中に一度被害者宅に電話してきた容疑者。逃亡中に海外へ渡航しており、その分時効が伸びている。その"第二の時効"の存在を容疑者が知らなければ、"第一の時効"が切れた時に再び電話してくるに違いない。捕まえるのはその時・・・と、刑事達は被害者宅に網を張った。

囚人のジレンマ
それぞれ捜査がクライマックスを迎えつつある3つの事件と、それを追う3つの捜査班。上司を上司とも思わない班長達の指揮に疲れた田畑課長は、記者の一言から不意に部下へのある疑念が首をもたげる。

密室の抜け穴
村瀬班長が脳梗塞で倒れてしまうという緊急事態の最中、班長代行していた東出は、他課の応援まで頼んで包囲していたマンションから容疑者を取り逃がすという失態を演じてしまう。厳重な監視の目を盗み、容疑者はどうやってマンションを脱出したのか?

ペルソナの微笑
隣県で発生したホームレスの毒殺事件に色めき立つF県警。実は、かつて同じ青酸カリによる殺人事件を迷宮入りさせた苦い記憶がF県警にはあったのだ。奇妙に似通った事件の様相に不審を抱く朽木。またしても犯人は子供を道具に使ったのか?

モノクロームの反転
一家3人殺害という重大事件が発生し、1班と3班が共同で担当することになった。優秀な2つの班が協力しすればいちだんと大きな力を発揮する、という田畑課長の思いとは裏腹に、現場でも激しく先陣争いを繰り返す両班。激しい競争の末、それぞれ大きな手掛かりを発見するが、協力しようという気配はカケラも見えない。

+++++

【みなさまのご意見】


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comment

先日は、私のブログにTBありがとうございました。お礼のコメントが遅くなってすみません。ちゃんとチェックしていませんでしたm(__)m。
するどい内容ですね。脱帽です・・・

  • sally
  • 2004/12/08 9:01 PM

■sallyさん
はじめまして。
ずいぶんと昔の記事にTBしてしまったようで、こちらこそすみませんでした。m(_ _)m
横山さんの心情描写の巧さにはいつも感服させられています。

  • あおちゃん
  • 2004/12/09 11:56 AM

私も短編を一つ読み終えるたびに、読み応えのある長編を読んだような気持ちになりました。
人物描写を楽しみに読んだのですが、思いもかけないどんでん返しとか
事件も楽しむことができて、すごく得した気分です。

  • june
  • 2006/09/27 10:28 PM

■juneさん
横山さんの数ある短編集の中でも、この本は秀逸だと思いますよ。
個性的な登場人物たちとその個性を活かした話の内容。面白いです。
横山さんの新刊は「震度0」以来、1年くらい出ていませんね。
早く新作を読みたいです!!

  • あおちゃん
  • 2006/09/28 9:12 PM








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