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「殺人鬼」綾辻行人

殺人鬼タイトル:殺人鬼
著者  :綾辻行人
出版社 :新潮社
読書期間:2008/04/18 - 2008/04/22
お勧め度:★★

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夏期合宿のため双葉山を訪れた親睦団体「TCメンバーズ」の一行。人里離れた山中での楽しいサマーキャンプは、突如出現した殺人鬼によって、阿鼻叫喚の地獄と化した。次々と殺されてゆく仲間たち…手足が切断され、眼球が抉りだされ、生首は宙を舞う。血塗れの殺戮はいつまで続くのか。殺人鬼の正体は。驚愕の大トリックが仕掛けられた、史上初の新本格スプラッタ・ホラー。

感想はそのうち・・・。


「鳴風荘事件 殺人方程式II」綾辻行人

鳴風荘事件 殺人方程式IIタイトル:鳴風荘事件 殺人方程式II
著者  :綾辻行人
出版社 :講談社文庫
読書期間:2006/05/29 - 2006/05/31
お勧め度:★★★★

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奇天烈な洋館に集まった人々は目を疑った。六年前に殺された女流作家そっくりに、その妹が変貌していたのだ。そして姉の事件と同じ月蝕の晩、惨劇が彼女を襲う。"不思議な力"を持っているという黒髪を切られる手口も酷似して−。必要な手掛かりをすべて提示して「読者へ挑戦」する新本格ミステリの白眉。

引き続き綾辻さんの本。「殺人方程式 切断された死体の問題」の続編で、明日香井響、叶の双子の兄弟が密室トリックの謎を解き明かします。全作では叶の出番は多少ありましたが、今回は響の独壇場でした・・・。

タイムカプセルを掘り起こすため、叶の妻・深雪は、叶ではなく響を伴い鳴風荘を訪れた。再開した同級生の一人を見て誰もが驚く。六年前の月蝕の夜、自宅で殺された姉・美島紗月そっくりに変貌した夕海の姿があったのだ・・・。再開した夜、その夕海が紗月と同じように無残な姿となって発見された。髪の毛を切る手口まで真似て・・・。犯人は何故、死体の髪を切る必要があったのか。

正式に「読者への挑戦状」が挿入されている本作。謎解きを始める前までにすべてのデータを読者に提示しなくてはならず、さらに導出される結論は一つでなければならない分、著者に要求される難易度は高いものとなります。現場の状況、人間関係、登場人物の些細な仕草まで詳細に書かれており、話の展開が遅くていらいらしてしまうかもしれません。しかし、ここで焦って読み飛ばしていると、あとで後悔することに・・・。

普段はさっさと読み進めていくのですが、せっかくだから珍しく考えながら読み進めることにしてみました。その結果わかったのは、被害者の無くなった所持品は、○○○として使ったのではないかということくらい。犯人の特定はおろか動機すらも思い浮かびませんでした。思わず建物の抜け道を考えてみたりしました。シリーズが違うのに・・・。

そして迎えた解決編。大いに唸らせられました。あの伏線がそういうことだったとは・・・。思わずページを行ったり来たり。導き出された結論は、全く異論を挟む余地はありませんでした。完全な敗北です。

最後に大きなサプライズがある話も好きですが、こういう丹念な推理小説も大好きです。綾辻さんのあとがきや貫井さんによる解説も面白いので、最後の一ページまで楽しめます。


「殺人方程式 切断された死体の問題」綾辻行人

殺人方程式タイトル:殺人方程式 切断された死体の問題
著者  :綾辻行人
出版社 :講談社文庫
読書期間:2006/05/25 - 2006/05/26
お勧め度:★★★★

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新興宗教団体の教主が殺された。儀式のために篭もっていた神殿から姿を消し、頭部と左腕を切断された死体となって発見されたのだ。厳重な監視の目をかいくぐり、いかにして不可能犯罪は行われたのか。二ヵ月前、前教主が遂げた奇怪な死との関連は?真っ向勝負で読者に挑戦する、本格ミステリの会心作。
15年以上も前に刊行された本。綾辻さんの作品は、この頃のもの方が最近のものより面白いと感じるのは僕だけでしょうか。

マンション屋上で、首と左腕が切断された死体が発見された。被害者は新興宗教「御玉神照命会」教主・貴伝名剛三。本部ビル内で"密室"状態にあった彼が、何故対岸のマンション屋上で死体として発見されたのか?そして、なぜ犯人は死体を切断しなければならなかったのか?明日香井叶刑事とその双子の兄・響が周到に練り上げられた完全犯罪を解き明かす。

「館シリーズ」に見られるおどろおどろしさはやや陰を潜めてますが、リーダビリティがよくすいすいと読めます。犯人、そして犯行方法を推理するための証拠は、作中伏線を張れるだけ張っておいて、最後に犯人を言い当てる前にすべて提示し尽くしており、読者が推理することも可能。ただ、すべての理由を明確に言い当てるのは難しいです。死体切断の理由は特に。

すべての手の内をさらけ出しているので、大きなどんでん返しは無いんだけど、推理を純粋に楽しめてこれはこれでよしとします。


「びっくり館の殺人」綾辻行人

びっくり館の殺人タイトル:びっくり館の殺人
著者  :綾辻行人
出版社 :講談社 MYSTERY LAND
読書期間:2006/04/19
お勧め度:★★★

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とある古書店で、たまたま手に取った一冊の推理小説。読みすすめるうち、謎の建築家・中村青司の名前が目に飛び込む。その瞬間、三知也の心に呼び起こされる遠い日の思い出…。三知也が小学校六年生のとき、近所に「びっくり館」と呼ばれる屋敷があった。いろいろなあやしいうわさがささやかれるその屋敷には、白髪の老主人と内気な少年トシオ、それからちょっと風変わりな人形リリカがいた。クリスマスの夜、「びっくり館」に招待された三知也たちは、「リリカの部屋」で発生した奇怪な密室殺人の第一発見者に!あれから十年以上がすぎた今もなお、事件の犯人はつかまっていないというのだが…。
館シリーズ最新刊は、MYSTERY LANからの発刊。MYSTERY LANDは「かつて子どもだったあなたと少年少女のための」って枕詞が付くから、結局万人向けってことでしょうか。ただ、子どもたちが読んで面白いかは微妙なところ。

主人公は小学校六年生の三知也。近所にある通称「びっくり館」に住む病弱な少年・トシオと友達となり、足繁く「びっくり館」に通うようになる。クリスマスの夜、パーティに招待された三知也とその友達は、トシオの妹の部屋である「リリカの部屋」で起こった殺人事件の第一発見者となってしまう。発見当時扉には鍵が掛かっており、窓の鍵も閉まっている。完全な密室のようなのだが・・・。

序盤、挿絵のお陰かもしれませんが、おどろおどろしい雰囲気が立ち込めていて、これからの展開に興味がそそられました。部屋の見取り図が出たときには、「おそらくこの辺りに秘密があるはず…」と推理も出来たし、登場人物もみんな何だか一様に怪しくって犯人はこいつか!?なんて楽しむことも出来ました。なかなかの展開だったのですが、結末には苦笑してしまいました・・・。これってあり?思い起こせば確かに前ふりがあったとは思いますけど・・・。

過去作品とのリンクはちょっとうれしかったのですが、「館シリーズ」の中で1,2を争う納得のいかない作品でした。

余談:この本は自分で図書館に入荷依頼を出したので、入荷後一番最初に読むことが出来ました。まだ折り目のない図書館本を読むって気持ちがいいですね。癖になりそう。

+++++

【みなさまのご意見】


「暗黒館の殺人」綾辻行人

暗黒館の殺人 (上)暗黒館の殺人 (下)タイトル:暗黒館の殺人
著者  :綾辻行人
出版社 :講談社ノベルス
読書期間:2004/10/05 - 2004/10/16
お勧め度:★★
上巻 → [ Amazon | bk1 ]
下巻 → [ Amazon | bk1 ]


「黒猫館の殺人」から12年、今年9月にようやく発刊された「館シリーズ」最新刊。あおちゃんは、最新刊が出てから読み始めたクチなのでいいけれど、長々と待たされた人にとってはさぞかし期待大だったことだろうと思います。でもなぁ、12年待たされてこれではね・・・。

+++++

熊本の山奥、湖上の島を丸ごと敷地とする館は、外壁すべてが光沢のない黒一色に塗り潰されている。暗黒館、近隣の村の人は浦登一族の住むこの館をこう呼び、近寄ることを避けていた。ひょんなことから当主の息子・玄児と知り合った大学生・中也は、玄児に招かれて暗黒館を訪れる。年に一度行われる「ダリアの日」の宴に参加してほしいというのだ。「ダリヤ」とは誰なのか?その宴席上に饗された怪しげな料理は果たして何なのか?

+++++

とにかく長い。ひたすら長い。上下巻合わせて約1300ページ。読み進めるのは苦行に等しい。最初の600ページは特に事件らしいことも起こらず、ただ淡々と登場人物と館の説明、今までのシリーズとのつながりが語られます。この部分、少なくとも半分には出来るんじゃないか。半分だったら楽しめたかな。いや、そういう問題じゃないか。久しぶりに途中で投げ出そうかと本気で思いました、、、。

端々で「・・・のような、いや・・・」って感じでやたらと「・・・」で終わる文章が多く、今までの館モノとは違い切れが悪い。「・・・」の部分がはっきりしないまま、どんどん先に進んでいくもんだから、イライラしちゃいました。少しでも推理できるような題材を散らばせてくれていたら、長文でも楽しく読めるのに。

下巻のラスト200ページ、いよいよクライマックスとなり、この館の秘密が明らかになる時には、薄々こんなことだろうなぁと想像がついていて、でも裏切る結果になってくれると期待していたら、何とその通りの結末。なんだかなぁ。綾辻さんは「一箇所でも"おっ"と思ってくれるところがあれば本望」とあとがきに書いているけど、こんな長文読まされて"あっ"がたった一つじゃ納得いかないぞ!実際はたくさんの驚きがあったけど。まぁ、小さな驚きの寄せ集めですが。

執筆自体に8年もかかっていると聞きました。本書からは綾辻さんの生みの苦しみを感じてしまいます。これで館モノはおしまいかなと思っていたら、まだ続くそうなんで、一応次に期待してみることにします。

【みなさまのご意見】 おもしろくないっていうのは少数のようです。


「黒猫館の殺人」綾辻行人

黒猫館の殺人タイトル:黒猫館の殺人
著者  :綾辻行人
出版社 :講談社文庫
読書期間:2004/09/30 - 2004/10/01
お勧め度:★★★

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+++++

火事で記憶をなくした老人から稀譚社に推理作家鹿谷門実に会いたいと手紙が届く。「自分が何者かを調べて欲しい」そう言い彼は鹿谷に手記を手渡した。そこには彼が管理人をしていた館で遭遇した奇妙な事件が綴られている。事件の舞台は「黒猫館」。館は建築家中村青司の手で設計されたものだった。

+++++

館シリーズ第六弾。人形館と並び、館シリーズの中での「異色作」ですね。醸し出している雰囲気はいいんだけど、殺人トリックを解決する楽しみがまったくないのがちょっと寂しい(1件事件が発生しますが、トリックはpoorです)。

「黒猫館」は伏線の集大成。ミスリードしてると、この伏線に何か変な感覚を覚えますね。あおちゃんは北海道出身なんで、気候に関するところはすごい違和感を感じました(つまりしっかりミスリードしていたわけです)。よくもまぁこれだけの事が思いついたと感心。

人形館と同じく再読したときの方が楽しめる本じゃないでしょうか。しかもあまり間をあけずに。この伏線にだまされたんだと思いながら読むといいのかも。ただ、館シリーズに望むのは、
1.うさんくさい人間がてんこ盛り
2.閉じ込められた状況で起こる殺人事件
3.論理的な謎解き
ということなので、最新作「暗黒館の殺人」はそうであって欲しいと思ってます。

【みなさまのご意見】


「時計館の殺人」綾辻行人

時計館の殺人タイトル:時計館の殺人
著者  :綾辻行人
出版社 :講談社文庫
読書期間:2004/09/27 - 2004/09/29
お勧め度:★★★★

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+++++

時計メーカー、古峨精計社社長・古峨倫典が建築家中村青司に依頼し、鎌倉に建てた「時計館」。旧館は108個にも及ぶ倫典の時計コレクションで埋め尽くされており、また新館にはなぜか時針のない時計塔がそびえている。

付近住民より幽霊が出ると噂されているこの館を、雑誌編集者、霊能力者、超常現象研究会員など9名の男女が訪れる。その幽霊と交霊をしようというのだ。旧館に3日間の予定でこもることになった9名。一回目の交霊会が、予期せぬ無差別殺人の幕開けだった・・・。

+++++

館シリーズ第五弾。この作品で第45回日本推理作家協会賞を受賞してます。ちなみに同時受賞作品は宮部みゆきさんの「龍は眠る」。今までの館シリーズで一番のページ数。ですが、それほど構える必要も無いですね。どんどん読めてしまうのは、これまでの4冊と同じ。

館名がトリックにきっちり使われているのは今回が初めてじゃないでしょうか。というわけで、時計に何かあると思い(おそらく100%の確率でみんなが疑うはず)、トリックを見破ってやる!と意気込んでましたが、ダメでした・・・。懐中時計にだまされたなぁ。ただし、犯人だけはバッチリ当たりましたが。

どんどん「館の存在感」が増しているこのシリーズ。次はどんな姿を見せてくれるか楽しみです。

【みなさまのご意見】
ウラワの魂さん
膨満漢さん
チップを弾むから勇気を分けてくれないかさん
笑う猫には福来たる。さん ('04/10/15追記)
本を読もうさん('07/04/02追加)


「人形館の殺人」綾辻行人

人形館の殺人タイトル:人形館の殺人
著者  :綾辻行人
出版社 :講談社文庫
読書期間:2004/09/24 - 2004/09/25
お勧め度:★★★

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+++++

亡父が残した京都の邸「人形館」に飛龍想一が移り住んだその時から、驚倒のドラマが開始した!邸には父の遺産というべき妖しい人形たちが陣取り、近所では通り魔殺人が続発する。やがて想一自身にも姿なき殺人者がしのび寄る!

+++++

館シリーズ第四弾。普段は自分でまとめてあらすじを書くんだけど、今回は出版社の紹介文を引用しちゃいました。

というのもあまり書きすぎるとネタばれしちゃいそうだから。文体も妙だし、島田潔がなかなか登場してこないのも妙。なにもかも今までの館ものとは違う雰囲気を持って進んでいきます。そして結末も・・・。

世の評価は真っ二つですね。結末が納得いかないという方、これがミステリといえるのかという方、トリックなどない方も多数いるようです。が、これはこれでいいのです。単独で刊行されたものなら「なんだこれは」でしょう。でも、「館シリーズの第四弾として刊行されたこと」に意味がある。これが最大のトリックだった、と読了した今となってはしみじみ思います。

力説しましたが(笑)、あおちゃんの評価は、まずまずって感じ。「世の評価は真っ二つ」と書いといて中途半端な評価で申し訳ないです。「十角館」のインパクトが大きかったからなぁ。しかし、今までの館シリーズの中で、一番はっきりとしないことがたくさん残っているので、再読するならまずこれだと思います。

【みなさんのご意見】
ウラワの魂さん
vivianne's room*さん
今日の一冊さん
ラブレスさん
Mistery blogさん['04/11/04追記]


「迷路館の殺人」綾辻行人

迷路館の殺人タイトル:迷路館の殺人
著者  :綾辻行人
出版社 :講談社文庫
読書期間:2004/09/23
お勧め度:★★★★

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+++++

玄関のみ地上に顔を出し、あとは地下に作られている「迷路館」。地下には廊下が迷路状に広がり、部屋にはギリシャ神話にまつわる名前が付いている。

館の主は推理小説の大家・宮垣葉太郎。宮垣の還暦祝いに集められた彼の弟子達4名、担当編集者とその妻、そしてファン代表の島田潔は、館に到着するや否や宮垣の自殺を知らされる。

宮垣は遺書をしたためていた。自分の巨額の遺産の行方に関する遺書。弟子達に館の中で自らが殺されるという小説を競作させ、もっとも優秀な作品に遺産を送るというのだ。

遺言に従い作品を書き始めた弟子達。しかし、このことは、その作品通りに己が殺されていくという惨劇の始まりだった。

+++++

館シリーズ第三弾。「迷路館」での事件に居合わせた一人が"鹿谷門実"というペンネームで小説を出版するという、一種の作中作。前作、前々作にも増して凝った内容ですね。文庫版で読んじゃったんだけど、表紙やプロローグもしっかり付いているので、ノベルス版で読んだらもっと面白かっただろうなぁとちょっぴり後悔(出版元の稀譚社ノベルスってどこかで聞いたことあるような)。

メインは、小説内部の小説部分。今までの二作の傾向から考えて、この人が犯人だろうなぁってのはピンときたんだけど動機が思いつかないまま進行。小説部分を最後まで読んで一応の納得できけど、んーややものたりないなと思ってたら・・・。小説部分が終わったあとにこそ真実が待っています。

用いられているトリックについて、ミステリとしてはルール違反だとか反則だとか言った声があるようですが、あおちゃんに言わせればそんな言葉が上がること自体が不思議。館シリーズを第一弾から読んでいれば、中村青司設計の「館」には何かあるということがわかるわけで。

シリーズが進むにつれ綾辻さんの文章に磨きがかかってきましたね。犯人が誰か、そして"鹿谷門実"は誰か、と一冊で二度推理を楽しめる一冊。

【みなさまのご意見】
【天使たち】さん
ウラワの魂さん
vivianne's room*さん
今日の一冊さん
マリーの本棚さん('06/11/10追加)
本を読もうさん('07/04/02追加)


「水車館の殺人」綾辻行人

水車館の殺人タイトル:水車館の殺人
著者  :綾辻行人
出版社 :講談社文庫
読書期間:2004/09/20 - 2004/09/22
お勧め度:★★★

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山間に建つ「水車館」。その名の通り水車が休むことなく回り続けているこの洋館の主・藤沼紀一は、父で画家・藤沼一成の命日に、知人数名にだけ父の絵を鑑賞しに来ることを許している。

一年前の命日、家政婦・根岸文江が事故死、客人男性・古川が絵を盗んで姿を消し、古川の行方を追った紀一の友人・正木慎吾がバラバラ死体となって焼却炉から発見されるという事件があった。事実関係がはっきりせぬまま、すべて古川の犯行として処理された。

今年もまたその日が来た。ぞくぞくと知人が集まる中、昨年この館を訪れた古川の知人だという、島田潔と名乗る男がやって来た。前年の事件の犯人は古川ではないというのだ。島田による事件の謎解きが始まる。

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館シリーズ第二弾。仮面で顔を隠した館の主、小さい頃に館に連れてこられて以来一歩も外に出たことのない若く美しい妻、幻の絵を何とかして見たいと願っている客人たち、執事に家政婦。探偵役の島田を含め、うさんくさい人間てんこ盛りのお話です。いかにもミステリらしい設定で好き。

前作は島と本土を交互に章立てていましたが、今度は現在と過去を交互にした章立て。気を持たせつつ、現在・過去と行ったり来たりするのは、じれったくもあるけどなかなかに面白い。この行ったり来たりに数々の伏線が・・・。

ただ、「水車館」の魅力がやや薄いことが、人物・雰囲気の設定および構成がいいだけにもったいない。前作と比較してしまうとどうしてもインパクトが小さいですが(比較的早い段階で犯人がわかっちゃうと思う)、幻想的なラストによって読了感が心地よいので、まぁよしとします。

次作品「迷路館の殺人」に期待!