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「ソウルケイジ」誉田哲也

ソウルケイジタイトル:ソウルケイジ
著者  :誉田哲也
出版社 :光文社
読書期間:2007/11/07 - 2007/11/09
お勧め度:★★★★

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多摩川土手に乗り捨てられたワンボックス・カーから、血塗れの左手首が発見された!姫川玲子たち捜査一課殺人犯捜査係の刑事たちは、所轄と組んで捜査にあたる。しかし、手首の持ち主と思しき男の周辺を調べていくうちに、つぎつぎと意外な事実が浮かび上がって…。進境著しい俊英・誉田哲也が渾身の力をこめて描く、丹念に積み上げられた捜査小説にして、胸をうつ犯罪小説の白眉。

「ストロベリーナイト」の続編。多摩川土手に乗り捨てられた軽自動車から血まみれ左手首が発見される。なぜ左手首だけが残っていたのか。捜査一課十係の姫川主任は謎を追うが、そこには意外な事実が・・・。

キャラ立ちしていてとにかく面白く読めました。天性の勘と閃きで捜査を進めていく姫川と反対に事実を十分に吟味し事件を組み立てる日下。まったく違うタイプでぶつかることも度々だが、実はお互いに気をかけたり心配したり。現実でもこのように事件を解決することを一番に考えなくて行動して欲しいものです。

姫川に思いを寄せる菊田や姫川の尻を追いかける井岡など、前作から登場する人物も相変わらず。特に井岡は今回も存在感たっぷりで、暗いムードに陥りそうなところで明るさを振りまき、頼もしそうで抜けている愛すべきキャラです。菊田は高校生じゃないんだからもっとしっかりしないと・・・。

前作は衝撃的なシーンの連続でジェットコースターに乗っている感じで、シリーズ化を希望したもののこんな感じで続けられたら疲れるなと思っていました。本作はやや地味な印象ですが、事件を追う刑事と追われる犯人の心情が十分描かれていて、シリーズ化に耐えうる作品になってきたと思います。

次作が出たら、迷わず読みます。


「月光」誉田哲也

月光タイトル:月光
著者  :誉田哲也
出版社 :徳間書店
読書期間:2007/03/20 - 2007/03/22
お勧め度:★★

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お姉ちゃんは殺された、同級生の男子に。偶然のバイク事故に見せかけて、殺されたんだ。美しくて、優しくて、心の真っ白な人だった。お姉ちゃんの死の真相は、あたしがはっきりさせる―。あとを追うように、姉と同じ都立高校を選んだ結花。だがそこには、覗いてはならない姉のおぞましい秘密が―。

バイク事故で亡くなった姉・涼子の死を信じられない妹・結花は、涼子と同じ高校に進学し、死の真相を調べ始める。同級生や下級生から憧れの的だった涼子。結花が知ってしまった涼子の秘密とは・・・。

非常に読みやすいのでどんどん読めてしまうのだけど、読んでいてもあまり気持ちよくありませんでした。

まず、涼子の周りにいる人間がみんな自己中心的。涼子と関係を持つ教師・羽田にしても、妻との間に出来た隙間を埋めるためだけの関係だったし、それをネタにゆする菅井や香山にしても、行動が非常に稚拙。そうなってくると、こんな奴らに好き勝手にさせる涼子にも腹が立ってきて、全く同情出来ませんでした。

そして、事故や事件の動機。妹のためを思って取った姉の行動も、ラスト近くの殺人事件にしても、それでどうするつもり、どうなると考えて行動したのか、全く理解出来ません。

結局、血の繋がらない姉妹、優秀な姉、そんな姉の信じられない秘密、って設定が全てで、それ以外は隙間を埋めただけに感じられました。

+++++

【みなさまのご意見】
しんちゃんの買い物帳さん('07/05/06追加)
じゃじゃままブックレビューさん('07/07/03追加)


「ストロベリーナイト」誉田哲也

ストロベリーナイトタイトル:ストロベリーナイト
著者  :誉田哲也
出版社 :光文社
読書期間:2006/07/14 - 2006/07/18
お勧め度:★★★★★

[ Amazon | bk1 | 楽天ブックス ]


姫川玲子、二十七歳、警部補。警視庁捜査一課殺人犯捜査係所属。彼女の直感は、謎めいた死体が暗示する底知れない悪意に、追ることができるのか。

天才肌の警官が事件の意外な接点を見つけて犯人に迫るタイプの警察モノ。捜査過程をじっくり描いて犯人を描き出していくというタイプではないのでやや軽めだけど、スピード感豊かに展開していくのが本書の魅力。基本的に警察モノは好きなのですが、こういうのもなかなかよいです。

登場人物が皆キャラ立ちしていて、誰にでも感情移入できそう。とにかくうまいなぁと感心しました。悲しい過去を持つ主人公・姫川刑事の奮闘振り、姫川に想いを寄せる部下・菊田、地味に捜査をこなす部下・大塚、反りがあわない勝俣刑事に、おどけながらも実は鋭い井岡刑事などなど。それぞれのバックボーンなんかを混ぜながら、連続殺人事件を追っていく。読む手がとまりません。

ラストのクライマックスというところで、自宅への最寄り駅に着いちゃったのですが、先が気になってそのままホームで最後まで読んじゃいました。ホームでの立ち読み30分は始めての経験です・・・。

とにかく楽しい読書だったのだけど、もう少し犯人像を深く書いて欲しかった。刑事たちのキャラが魅力的だっただけに、そこが残念です。

続編希望。ただ、キャラの過去を深いところまで書いてしまったので、新しい人物でも出さないとちょっと展開が苦しいのかなと、あくまでも素人考えですが思いました。ゆっくりと次が出るのを待ちたいと思います。

※でこぽんさんのブログで本書を知ったのですが、最近(?)ブログを廃止されたようです。更新を楽しみにしていたブログだけに残念です。

+++++

【みなさまのご意見】