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「玉蘭」桐野夏生

玉蘭タイトル:玉蘭
著者  :桐野夏生
出版社 :朝日新聞社
読書期間:2008/08/07 - 2008/08/12
お勧め度:★★★

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張り詰めた東京での生活に疲れ、すべてを捨てて上海に留学した有子。しかし、どうにも断ち切れぬ思いは、70年前、この地で生き、同じ思いを抱えた大伯父の幽霊を呼ぶ。枯れた玉蘭の花とともに…。交錯する二つの思いは時を越え、“過去”と“現在”を行き交う。人は恋愛の果てに何を得るのか。

感想はそのうち・・・。


「ローズガーデン」桐野夏生

ローズガーデンタイトル:ローズガーデン
著者  :桐野夏生
出版社 :講談社
読書期間:2008/08/06 - 2008/08/06
お勧め度:★★★

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営業マンとしてジャカルタに赴任して二年。博夫はミロから逃げようとし、しかしむしろ深く填まり込んでいく自分を感じていた。すべては高校二年のあの日、庭に薔薇が咲き乱れる家のベッドでともに過ごした時から始まったのだ。そこは彼女が義父と淫らなゲームに興じた場所。濃密なミロの世界を描く短篇集。

感想はそのうち・・・。


「錆びる心」桐野夏生

錆びる心タイトル:錆びる心
著者  :桐野夏生
出版社 :文藝春秋
読書期間:2008/07/31 - 2008/08/04
お勧め度:★★★

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十年間堪え忍んだ夫との生活を捨て家政婦になった主婦。囚われた思いから抜け出して初めて見えた風景とは。表題作ほか、劇作家にファンレターを送り続ける生物教師の“恋”を描いた「虫卵の配列」、荒廃した庭に異常に魅かれる男を主人公にした「月下の楽園」など全六篇。魂の渇きと孤独を鋭く抉り出した短篇集。

感想はそのうち・・・。


「I'm sorry, mama.」桐野夏生

I'm sorry, mama. タイトル:I'm sorry, mama.
著者  :桐野夏生
出版社 :集英社
読書期間:2008/07/08 - 2008/07/09
お勧め度:★★★

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私は、女の顔をした悪魔を一人知っているのです。その女のしたことを考えるだけで、ぞっとします。彼女の本当の名前が何というのか、今現在、何という名前を名乗っているのかは知りませんけど、もちろん彼女はまだ生存していて、人を騙し続けています。そして、へいぜんと人を殺し続けています。かつて女であった怪物たちへ、そして、これから怪物になる女たちへ捧ぐ、衝撃の問題作。

感想はそのうち・・・。


「ジオラマ」桐野夏生

ジオラマタイトル:ジオラマ
著者  :桐野夏生
出版社 :新潮社
読書期間:2008/07/03 - 2008/07/04
お勧め度:★★★

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マンションの真下に住む赤い髪の女。銀行員の自分とはまったく別世界の人間だと思っていたのに…。自分なりに普通の人生を歩んでいたはずの人たち、その平凡な日々に潜む闇を描き、日常の断片が少しずつ異常な方向にずれていく恐怖感が濃密に立ちこめる短編群。

感想はそのうち・・・。


「柔らかな頬」桐野夏生

柔らかな頬 上柔らかな頬 下タイトル:柔らかな頬
著者  :桐野夏生
出版社 :文藝春秋
読書期間:2008/03/03 - 2008/03/07
お勧め度:★★★★


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カスミは、故郷・北海道を捨てた。が、皮肉にも、北海道で幼い娘が謎の失踪を遂げる。罪悪感に苦しむカスミ。実は、夫の友人・石山に招かれた別荘で、カスミと石山は家族の目を盗み、逢引きを重ねていたのだ。カスミは一人、娘を探し続ける。4年後、元刑事の内海が再捜査を申し出るまでは。話題の直木賞受賞作ついに文庫化。(上巻)

野心家で強引な内海も、苦しみの渦中にあった。ガンで余命半年と宣告されたのだ。内海とカスミは、事件の関係者を訪ね歩く。残された時間のない内海は、真相とも妄想ともつかぬ夢を見始める。そして二人は、カスミの故郷に辿れ着いた。真実という名のゴールを追い続ける人間の強さと輝きを描き切った最高傑作。(下巻)

第121回(1999年)直木賞受賞作。

お互い家族を伴って北海道への不倫旅行。カスミと石山が家族の目を盗んで逢引きしていた合間に、カスミの娘・有香は謎の失踪を遂げる。カスミは一人で娘を探し続けるのだが、4年後元刑事・内海がカスミの手助けを買って出た。

手が届きそうで手が届かない真相。カスミと内海の見た夢に何度真相はこれかと思わされたことでしょう。期待しては裏切られることの連続でしたが、どんどん引き込まれてゆきました。

一つの事件をきっかけにそれに纏わる人々の心の裏側が見事に描かれています。カスミの愛人・石山や元刑事・内海はもちろんのこと、別荘のオーナー・和泉とその妻、別荘の管理人・水島など、ひと癖もふた癖もある登場人物たちが、作中で非常に生き生きと動き回っています。

「OUT」に引き続き、普通の生活をしている一般庶民が、ちょっとしたことで日常から外れた世界へと簡単に転げ落ちてしまう内容でした。非常に重たいテーマで読後には疲労感たっぷりでしたが、直木賞も納得の一冊です。

ラストには賛否両論だと思います。明確に示されていたらすっきりしたことでしょう。ただ、僕はこれでよかったのではないかと。「誰でもちょっとしたことで、犯人になる可能性はある」。そう考えることにしました。


「OUT」桐野夏生

OUT 上OUT 下タイトル:OUT
著者  :桐野夏生
出版社 :講談社
読書期間:2008/02/07 - 2008/02/14
お勧め度:★★★


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深夜の弁当工場で働く主婦たちは、それぞれの胸の内に得体の知れない不安と失望を抱えていた。「こんな暮らしから脱け出したい」そう心中で叫ぶ彼女たちの生活を外へと導いたのは、思いもよらぬ事件だった。なぜ彼女たちは、パート仲間が殺した夫の死体をバラバラにして捨てたのか?犯罪小説の到達点。'98年日本推理作家協会賞受賞。(上巻)

主婦ら四人の結束は、友情からだけではなく、負の力によるものだった。その結びつきは容易に解け、バランスを欠いていく。しかし動き出した歯車は止まることなく、ついに第二の死体解体を請け負うはめになる。彼女たちはこの現実にどう折り合いをつけるのか。大きな話題を呼んだクライム・ノベルの金字塔。'98年日本推理作家協会賞受賞。(下巻)

それぞれの異なる事情から深夜に弁当工場で働く主婦たちの物語。

勤めていた会社をリストラされ、夫や息子と会話のない状況の主婦。寝たきりの姑を介護する主婦。飲む・打つ・買うの夫を持つ主婦。物欲が抑えきれず、サラ金に借金をして回る主婦。悩める家庭の主婦たちの縮図のようです。このうちのある主婦が、突発的に夫を殺害してしまい、その死体遺棄に手を貸すことから物語は、考えられない方向に展開していきます。

それほど仲がよいといえない四人がなぜ力を合わせて犯罪を犯したのか。それは鬱屈とした現状からの脱却、逃避行動だったと思います。もちろんお金のためというのもあるでしょうが、なぜ自分だけがこんな生活をしているのか、こんなはずじゃないという思いが、常軌を逸した行動をとらせたと思います。

バランスを欠いた四人の結束が長い間保たれる訳はなく、一つの"黒い影"に順番に追い込まれ、協力体制はあっという間に崩壊してゆきます。この"黒い影"も一つの信念みたいなものを持って、主婦たちを追い詰めてゆくのです。その徹底振りに驚かされました。

ただ全編グロテスクな描写が事細かに書かれていて、正直読んでいてあまり気持ちよくありません。あと、ラストの展開にちょっと疑問。著者の筆力は随所に感じましたが、あまり人にオススメする気にはなりません。

+++++

【みなさまのご意見】
Roko's Favorite Thingsさん('08/02/28追加)


「水の眠り 灰の夢」桐野夏生

水の眠り 灰の夢タイトル:水の眠り 灰の夢
著者  :桐野夏生
出版社 :文藝春秋
読書期間:2007/07/12 - 2007/07/14
お勧め度:★★★★★

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昭和38年9月、地下鉄爆破に遭遇した週刊誌記者・村野は連続爆弾魔・草加次郎事件を取材するうちに、一人の女子高生の殺人事件の容疑者に。東京オリンピック前夜の高度成長期を駆け抜ける激動の東京を舞台に、村野の執念が追いつめたおぞましい真実とは。孤独なトップ屋の魂の遍歴を描く傑作ミステリー。

これも一応「村野ミロ」シリーズということになるのでしょうか。ミロの父・村善こと村野善三が主人公の作品です。

「顔に降りかかる雨」「天使に見捨てられた夜」でちらっと登場する村善は探偵稼業を既に引退していますが、本作は探偵となる以前のトップ屋として事件を追う村善が主人公となっています。草加次郎事件の謎を探るうちに女子高生殺人事件の容疑者とされてしまった村善が、身の潔白を晴らすため女子高生殺人事件の犯人を追います。

生まれてなかったので当時を知るはずもないのだけど、それでも全共闘とか若者が繰り広げる乱痴気騒ぎとか、期待と不安の立ちこめる昭和の動乱期をどっぷりと感じ取ることが出来ました。

ミステリーとしては唐突に終わった感があり若干不満がありましたが、村善を中心とする人間ドラマとして読めば非常に濃密なものだし、解決しても残るモヤモヤ感が作品の雰囲気と合っており、十分に満足できました。

ミロの出生の秘密、探偵稼業を始める経緯について描かれているので、刊行順に読む方が楽しめると思います。未読の方は是非「顔に降りかかる雨」からどうぞ。村善を主人公とした作品は、これ以外にもあるのでしょうか。俄然「村野ミロ」シリーズが楽しみになってきました。

ところで、村善が追う「草加次郎事件」って実話なんですね。桐野さんの事件解釈・犯人像もなかなか興味深かったです。

【関連ページ】


「ファイアボール・ブルース2」桐野夏生

ファイアボール・ブルース2タイトル:ファイアボール・ブルース2
著者  :桐野夏生
出版社 :文春文庫
読書期間:2006/09/07 - 2006/09/08
お勧め度:★★★★

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女子プロレス界きっての強者・火渡抄子。人は彼女を「ファイアボール」と呼ぶ。火渡に憧れ入門し、付き人になった近田。仲の良かった同期・与謝野の活躍を前に、自分の限界が頭をかすめる。そんな折、火渡が付き人を替えると言い出した。近田は、自分にどうケジメをつけるのか。女の荒ぶる魂を描いたシリーズ完結篇となる連作短篇集。

シリーズモノの続編であり完結編。前作よりも本作の方が楽しめました。

前作は外国人レスラーの失踪の謎を追う長編でしたが、本作はプロレスラーしての生活に重点が置かれた6編の短編集です。散漫な印象のあった前作と違い、本作ではプロレスの裏側、レスラーの心理などが細かく描かれています。本好きだけでなく、スポーツ好きでも読むに耐えうる内容。

話は、火渡の付き人・近田の目線で描かれています。後輩が出来ると知ると雑事から開放されると喜び、愚痴を言い合った同期に自分にはないプロレスラーの資質を感じて嫉妬し、どうしても強くなれない自分に愕然とする。プロレスが題材ですが、その道のプロを目指す人にとって、必ず一度は通る道のように感じました。最後に近田が選んだ道はとても残念なものであったけれど、その後の人生を考えると決してマイナスには働かないように思います。

「脅迫」「リングネーム」、そして本書のために書き下ろした「近田によるあとがき」が秀逸。「脅迫」では名が知られると訳の分からない敵が増えることに恐怖を感じ、「リングネーム」ではレスラーとしての矜持を試された近田に思いを重ねました。そして、あとがきでばっちりと占めてもらっていうことはありません。

このシリーズを今後読めないのは残念ですが、"戦う女の生き様"を十分に感じ取ることが出来ました。

+++++

【みなさまのご意見】
ついてる日記IIさん('06/10/09追加)


「ファイアボール・ブルース」桐野夏生

ファイアボール・ブルースタイトル:ファイアボール・ブルース
著者  :桐野夏生
出版社 :文春文庫
読書期間:2006/07/11
お勧め度:★★★

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リングの女王・火渡抄子と付き人の近田は、外人選手の失踪事件に巻き込まれる。女子プロレス界に渦巻く陰謀を描く長篇ミステリー
戦う女の物語。

孤高の戦士「ファイアボール」火渡抄子。見せるプロセスに反発し、あくまでもストイックに関節技主体のプロレスを極めようとしている。しかし、所属するのは弱小団体。意に沿わない試合もしなければならない。ある時、試合中に相手の女性外人選手が突然の退場、そのまま失踪してしまう。ただの失踪とは思えない抄子は、付き人・近田と共に行方を追う。

話の筋は、探偵役の抄子が失踪した外人選手を追うというものだけど、付き人・近田の成長物語として読んだ方が楽しめます。どうしようもなく弱い近田。試合には勝ったことなく、デビューから十連敗。何故負けるのか必死に考える。でも負ける。もがけばもがくほど、そして抄子に嫌われないようにとすればするほど逆効果。抄子に曲がった考えを叩き直され、所詮信じられるのは己だけと悟った時、念願の初勝利が・・・。色物として見られがちな女子プロレスで、必死になって生きている女性がいるということを少し理解することが出来ました。

事件の方は、まぁこんなものかという程度。よく出来てはいるけれど、目新しさは感じませんでした。女子プロレスの世界を伝えるということが本書の目的だと思うので、その点では及第点はあげられるのではないかと思います。続編があるようなので、読んでみようっと。