200711
Friday
私立探偵フィリップ・マーロウは、億万長者の娘シルヴィアの夫テリー・レノックスと知り合う。あり余る富に囲まれていながら、男はどこか暗い蔭を宿していた。何度か会って杯を重ねるうち、互いに友情を覚えはじめた二人。しかし、やがてレノックスは妻殺しの容疑をかけられ自殺を遂げてしまう。が、その裏には哀しくも奥深い真相が隠されていた…大都会の孤独と死、愛と友情を謳いあげた永遠の名作が、村上春樹の翻訳により鮮やかに甦る。アメリカ探偵作家クラブ(MWA)賞最優秀長篇賞受賞作。相当久しぶりに翻訳モノを読みました。
200601
Wednesday
読みやすさ、ユーモア、強烈な感動!同時代の我らが天才リリー・フランキーが骨身に沁みるように綴る、母と子、父と子、友情。この普遍的な、そして、いま語りづらいことがまっすぐリアルに胸に届く、新たなる「国民的名作」。『en-taxi』連載、著者初の長編小説がついに単行本化。長編小説ってことだけど、作った部分はほとんどなくってすべて事実だろうと容易に想像できます。私小説もしくは想い出話といった方がぴったりくるかも。文章自体はすごく上手ってわけじゃないけど、ぽつりぽつりと書かれている文体が内容にぴったり。笑いのエッセンスも随所に盛り込まれて、すらすらと読み進められます。