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「風紋」乃南アサ

風紋(上)風紋(下)タイトル:風紋
著者  :乃南アサ
出版社 :双葉社
読書期間:2008/09/17 - 2008/09/26
お勧め度:★★★

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ある善良な家族の上に降りかかった一つの殺人事件。被害者の遺族、そして加害者の家族がその運命を狂わされていく様を、多感な年頃の少女・真裕子を主人公にして描いた社会派問題作。

感想はそのうち・・・。


「ジャージの二人」長嶋有

ジャージの二人タイトル:ジャージの二人
著者  :長嶋有
出版社 :集英社
読書期間:2007/09/17 - 2007/09/19
お勧め度:★★★

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標高1100メートルの山荘にて、父と息子のアンチ・スローライフな日々が始まる。「猛スピードで母は」で芥川賞を受賞した著者が、「低スピード」な父との関係をジャジーに描く。

失業中で小説家志望の息子と三度目の結婚生活も怪しそうな自然写真家の父。そんな二人が軽井沢の山荘でひと夏を過ごす。

夏の軽井沢の別荘。イメージとしては、爽やかにテニスでしょうか。しかし、この父子は家においてあったジャージを着て、特に何をするでもなくまったりと時を過ごします。

それぞれに問題を抱えているはずなのに、それを相談しあうでもなく。一人胸の中で現在の生活やよその男と恋愛中の妻を思う息子とマイペースな父。微妙な距離感を保ちつつ、お互いの生活を邪魔するでもなく、無視するでもなく、でも存在感はしっかりとある。これくらいの歳の父子としては、理想的な距離感なのかもしれません。

結局何が言いたいのかはあまりよくわかりませんでしたが、長嶋さんが紡ぎ出す平易な文章の数々はとても心地よかったです。

+++++

【みなさまのご意見】


「タンノイのエジンバラ」長嶋有

タンノイのエジンバラタイトル:タンノイのエジンバラ
著者  :長嶋有
出版社 :文藝春秋
読書期間:2007/09/06 - 2007/09/09
お勧め度:★★★

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「なんか誘拐みたいだね。脅迫状書いてよ」「嫌だよ。おまえが俺を脅迫してるんじゃないか」 失業中の俺が預かるはめになった隣家の女の子。何をしても不満気な彼女だが、スピーカーから歌が流れ出した時…。全4篇の短編集。

芥川賞受賞作「猛スピードで母は」が期待以上に面白かったので、この本を手にとって見ました。表題作「タンノイのエジンバラ」他、「夜のあぐら」「バルセロナの印象」「三十歳」の計四編が収録されています。

四編とも緊張感のない、気だるい雰囲気が漂っています。表題作「タンノイのエジンバラ」は、隣家の母親から娘の面倒を頼まれた失業中の主人公と娘の心の交流の話。歳が離れた二人の会話のギャップが面白い。特に何をしているわけでもないんだけど、この娘にとっては忘れられない思い出の一つになりそうな、そんな予感がします。

表題作のほかには、死が迫っている父の金庫を盗み出し、後妻の手から家屋敷を奪おうとする姉妹を描いた「夜のあぐら」、猫が行方不明になって気落ちする姉を連れて、妻とバルセロナを訪れた男の目を通し、その土地での出来事を淡々と綴る「バルセロナの印象」、母の形見のグランドピアノの下で寝起きをしているパチンコ屋店員が主人公の「三十歳」。

それぞれに問題を抱える主人公たちですが、どのお話もそんなの重要な問題ではないようなさっぱりとしたラストを迎えます。それが少々物足りなく感じました。「猛スピードで母は」「サイドカーに犬」のようにストーリーに抑揚があるお話の方が好みです。


「猫背の王子」中山可穂

猫背の王子タイトル:猫背の王子
著者  :中山可穂
出版社 :集英社
読書期間:2007/07/25
お勧め度:★★★

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自分とセックスしている夢を見て、目が覚めた―。女から女へと渡り歩く淫蕩なレズビアンにして、芝居に全生命を賭ける演出家・王寺ミチル。彼女が主宰する小劇団は熱狂的なファンに支えられていた。だが、信頼していた仲間の裏切りがミチルからすべてを奪っていく。そして、最後の公演の幕が上がった…。スキャンダラスで切ない青春恋愛小説の傑作。俊英の幻のデビュー作、ついに文庫化。

2006年マイベストに選んだ「ケッヘル」の著者・中山可穂さんのデビュー作。劇団を立ち上げ、座長、脚本家、演出家、そして役者と四役をこなしてきた王寺ミチルが、その劇団と信頼する人々を失うというお話。

同性愛者で異常なまでに芝居に打ち込む主人公という設定がかなり特殊ですが、主人公がその特殊性を自覚しており、周りからどう見られているかまできちんと受け入れているので、普通に読めました。スキャンダラスなシーンでは、今後のミチルが進むであろう辛い未来を予想し、むしろ悲しくさえ感じました。

ミチルの芝居への思い、女性への思いは常に真摯なのに、そのまっすぐな行動ゆえに周りの人々を悩ましてしまう。著者自身劇団出身であり、また同性愛者でもあるそうなので、自伝的要素もあるのでしょうか。一語一語がリアルに心に響いてきました。

余談:
装丁が過激なので、いつもは外さないのですが、今回ばかりは外して読みました。読書は通勤時がメインなもので・・・。

+++++

【みなさまのご意見】
ぱんどらの本箱さん('07/10/09追加)


「猛スピードで母は」長嶋有

猛スピードで母はタイトル:猛スピードで母は
著者  :長嶋有
出版社 :文春文庫
読書期間:2007/06/11 - 2007/06/12
お勧め度:★★★★

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「私、結婚するかもしれないから」「すごいね」。小六の慎は結婚をほのめかす母を冷静に見つめ、恋人らしき男とも適度にうまくやっていく。現実に立ち向う母を子供の皮膚感覚で描いた芥川賞受賞作と、大胆でかっこいい父の愛人・洋子さんとの共同生活を爽やかに綴った文学界新人賞受賞作「サイドカーに犬」を収録

行きの通勤電車で持ってきた本を読みきってしまい、帰りの通勤電車用に急遽購入した本。薄さで選んだのだけど、なかなかいい感じでした。芥川賞を受賞した表題作「猛スピードで母は」と「サイドカーに犬」の二編を収録。

ざれこさんも書かれていますが、まずこのタイトルがよいです。一度見たら忘れないだろうし、それでいて読み終われば、その意味にも納得。タイトルとか装丁って本を選ぶ上での重要な要素になると思ってます。

そして、もちろん内容もよい。「猛スピードで母は」は、えらくクールで現実的な母親の姿を小学生の主人公(男の子)の目線で描いたお話、そして「サイドカーに犬」は、久々に弟に会う女性が、小学校の夏休みに体験した父親の愛人との共同生活を懐かしむお話。二編とも子供目線で家族を描いていますが、大人と子供の関係や漂う空気感が温かくって、正直恵まれているとは言えない家庭だけれども、こういうのもいいなぁって思わせてくれます。

「サイドカーに犬」の方が好みでした。父の若い愛人・洋子がカッコいい。それに尽きます。奔放だけど、何か心にこれという信念を持っている女性。主人公の女の子とが次第に洋子に懐いていくのも頷けます。麦チョコ、500円札にパックマンと'80年代の懐かしいアイテムの登場も興味がそそられました。そういや最近麦チョコって食べないな。

簡単な言葉で書かれているのに、妙に心が引き付けられました。他の本も読んでみようと思ってます。

+++++

【みなさまのご意見】
本を読む女。改訂版さん
本のことどもさん
苗坊の読書日記さん('07/08/16追加)


「破線のマリス」野沢尚

破線のマリスタイトル:破線のマリス
著者  :野沢尚
出版社 :講談社文庫
読書期間:2007/06/05 - 2007/06/07
お勧め度:★★★★

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首都テレビ報道局のニュース番組で映像編集を担う遠藤瑤子は、虚実の狭間を縫うモンタージュを駆使し、刺激的な画面を創りだす。彼女を待ち受けていたのは、自ら仕掛けた視覚の罠だった!?事故か、他殺か、一本のビデオから始まる、超一級の「フー&ホワイダニット」。第43回江戸川乱歩賞受賞の傑作ミステリ。

「破線」はテレビの走査線、「マリス」とは英語で悪意を意味します。ニュース番組の裏側で起こる映像編集という名の情報操作。編集担当・遠藤瑤子の身に降りかかるのは、いつも自分が作り上げている刺激的な映像の罠でした。

大学助教授の一家が惨殺された事件が発生。瑤子は、証言を元に推論を組み立て、それに合う画を作り上げて番組で放送します。そのおかげで事件は解決。しかし、編集者として明らかに逸脱した行為です。ただ、事件が解決したという結果を見せられて、誰も反論が出来ません。この行為で瑤子は、自分がニュースの主人公だ、自分の推理こそが正しいのだ、という驕りが芽生えてしまったのでしょう。春名という男から郵政官僚の犯罪を内部告発するというテープを受け取った瑶子は、そこから1つのストーリーを創作し、テープの映像を何も疑わずにニュースで流してしまいます。

告発テープの中で明らかに犯人と目された男を、関係者が見れば誰でも個人を特定出来るほどに編集して放映します。それが元で、職場で居場所をなくし、左遷されることが決まったこの男は、瑶子に執拗に付き纏い、自分の身の潔白を申し立て、謝罪を要求します。そんな中、瑶子のもとへ瑶子の日常を盗撮したテープが届くようになり、さらには、瑶子に告発テープを渡した春名が死体になって発見され、男への猜疑心がどんどん募っていきます。

冒頭からずっと緊迫感が張り詰めていて、ひどく息苦しい感覚がしました。命綱をつけない綱渡りのように、ちょっとバランスを崩せば地面に真っ逆さまで命がない。そんな感覚です。瑤子にとっては、それが日常なのかもしれませんが、僕ならこんな日常は耐えられないだろうと思います。

ストーリーの展開として、瑶子が罠にはめた人物を探し出して復讐を遂げる、というのを予想していましたが、まったく違いました。善と悪を判断できなくなった瑶子が、みじめなまでに取り乱す様子を執拗なくらい丁寧に描き連ねます。編集で真実を描き出そうとしていた瑤子が、一切編集のない、素のテープで追い詰められていくのは、皮肉としかいいようがありません。

仮にもプロである瑤子が、何の検証もせず見ず知らずの人から受け取った映像を信じ込むか。この点についてはもう少し説明が欲しいところでしたが、この本を読んでわれわれニュースを見る側の人間にも、物事を疑うまなざしが必要だと強く感じました。

活躍が期待される中、2004年に自殺した著者。新作がもう読めないのはとても残念です。


「風の墓碑銘(エピタフ)」乃南アサ

風の墓碑銘(エピタフ)タイトル:風の墓碑銘(エピタフ)
著者  :乃南アサ
出版社 :新潮社
読書期間:2007/04/25 - 2007/04/28
お勧め度:★★★

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東京・下町の解体工事現場から白骨死体が三つ。そして大家である徘徊老人の撲殺事件。真夏の下町を這いずり回ること二カ月あまり。中年の毒気を撤き散らす滝沢の奇妙な勘働きと、女刑事・音道貴子の大脳皮質は、「信じられない善意の第三者」でようやく焦点を結んだ。名コンビは狂気の源に一歩ずつ近づいてゆく…。

解体工事中の住居跡から白骨死体がされた。聞き込みをしていると、今度はその家主であり老人ホームに入っている徘徊老人が撲殺される。再びコンビを組むこととなった音道と滝沢が事件の謎を追う。

どうもシリーズモノらしいと気が付いたのは、しばらく読み始めて音道と滝沢が顔見知りであるというところででした。実は著者の本は初読みです。この本で第六弾となるようです。既刊本を読んでいたらもっと楽しめたか思いますが、読んでいなくてもそれなりに楽しめました。

四分の三くらいは音道と滝沢がひたすら歩いて歩いて聞き込みを続ける描写が続きます。その描写がどのようにラストへ繋がっているのか、期待に期待を重ねて読み続けることになります。結構イライラしました。音道の恋人との関係にぐじぐじと悩む描写も、イライラに一層拍車をかける結果に。

音道と滝沢。お互いプロとして職を全うしているように思いました。事あるごとにぶつかり合うけど、これだ!というところを見抜く鋭さ、詳細まで話さずとも阿吽の呼吸で役割を決める姿を見せ付けられて、当人たちは嫌がるだろうけど名コンビと思いました。

地道な捜査の結果、24年前の事件と現在とのつながりが判明し、一気に事件は解決へと向かいます。これまでの捜査が無駄でなかったことが証明され、粘り強く頑張った二人に拍手を送りたくなりました。ただ、音道の勘がズバズバと当たる点(仕方がないのですが・・・)、肝心の物証の見つかり方が偶然であった点がやや残念でした。

+++++

【みなさまのご意見】
<花>の本と映画の感想さん('07/06/17追加)
かみさまの贈りもの〜読書日記〜さん('07/06/17追加)
まったり読書日記さん('07/06/17追加)
たこの感想文さん('07/09/18追加)


「ケッヘル」中山可穂

ケッヘル (上)ケッヘル (下)タイトル:ケッヘル
著者  :中山可穂
出版社 :文藝春秋
読書期間:2006/10/18 - 2006/10/23
お勧め度:★★★★★

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ケッヘル番号が、わたしをこの世の果てまで連れてゆく。モーツァルトの音楽に取り憑かれた男と、過去の亡霊から逃げ続ける女。出会うはずのない二人の人生が交差した瞬間、狂おしい復讐の幕が上がる。(上巻)

真に人間らしい人生とは、誰かをひたむきに愛し、愛される、薔薇色の不安に満ちあふれた人生のことだ。絶望の淵から生まれた恋。だが復讐の連鎖は止まらない。著者新境地にして最高傑作。(下巻)

過去の恋の影に怯え、数年に渡り海外を放浪していた主人公・伽椰は、ドーバー海峡に面したフランスの港町で不思議な男と出会う。海に向かって一心不乱に指揮棒を振る男・遠松鍵人。この出会いから、伽椰はモーツァルトをめぐる複雑な事件へと巻き込まれていく・・・。

久しぶりにどっぷりと物語に浸かりこんだ読書を堪能しました。素晴らしかった!! ここしばらく昔自分が体験したことを懐かしむような話が続いていたのだけれど、まったく違いました。間違いなく自分の身には起こらないだろう数奇な話の数々。それらを擬似的に体験させてもらいました。

伽椰と鍵人の目線で書かれた章が交互に構成されています。上巻は二人の過去について。伽椰の過去、それは恋愛と逃亡の日々。恋は恋でも同性との恋で、お互い夫のいる身でありながら惹かれあってしまいます。家庭の崩壊、そして夫から追われ逃げ惑う日々。似たもの同士の伽椰と千秋の先にあるのもまた崩壊でした・・・。

鍵人の過去は、音楽と放浪の日々。母と父から別々に音楽教育を施され、母の死後、父と日本各地を放浪。父、母共にモーツァルトを敬愛して止まず、父は移動にもケッヘル番号に拘る有り様。異常な環境で成長しながらも、感情豊かに成長してゆきます。

下巻はミステリ仕立て。二人の過去が絶妙に絡まりあい、徐々に収束に向かっていきます。純粋で同質のもの同士は、惹かれてしまうけどその先には破滅しかないのでしょうか・・・。途中ややもたつく感じもありましたが、犯人特定のあたりはスピード感が増して一気に読ませられます。

ミステリとして読むと詰めの甘さは感じるし、物語の構成にも若干詰めの甘さを感じますが、それらを補っても余りあるほど読み応えのある作品。著者がこの作品にどれだけの思いを込めたかがひしひしと伝わってきます。

稚拙な文章のせいでうまく伝わっていないと思いますが、本当に素晴らしい作品でした。でも、あまり話題になっていないような・・・。みんなに読んでもらいたいなぁ。そして感想を聞きたい。

モーツァルトに詳しくなくても大丈夫です。僕もよく知りませんでしたから。読み終わった今は、モーツァルトのことを知りたいと思っています。

+++++

【みなさまのご意見】
本のある生活さん('06/12/17追加)
たあさんの部屋別館さん('06/12/17追加)
ぱんどら日記さん('06/12/19追加)
本を読む女。改訂版さん('06/12/30追加)
■ChiekoaLibraryさん(上巻|下巻)('07/01/09追加)
miyukichin' mu*me*mo*さん('07/03/01追加)


「どうで死ぬ身の一踊り」西村賢太

どうで死ぬ身の一踊りタイトル:どうで死ぬ身の一踊り
著者  :西村賢太
出版社 :講談社
読書期間:2006/04/20 - 2006/04/21
お勧め度:★★★

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唯一の憧憬にすがって生きる男の、無様で惨めな「一踊り」を描いた、あまりに暗くて、惨めで、だから可笑しくて、稲光が目の前に閃く創作集。表題作のほか、「墓前生活」「一夜」の2篇を収録。
大正期の作家・藤澤清造に傾倒するある男の日常を綴った作品。芥川賞候補となった表題作を含む全3編が収録されています。

藤澤清造という作家は、おそらくほとんど知られていないのではないでしょうか。この本の表紙となっている「根津権現裏」で文壇デビューを果たしたもののあまり売れず、生活は困窮。最後は公園で凍死体となって発見されたとのことです。

なぜ主人公はそんな藤澤清造に傾倒するのか。最大の疑問ですが、そのことについては全く触れられていません。ただただ一途に藤澤清造を追いかけます。所縁の品を集めて家に飾ったり、大枚叩いて文学全集を出版しようとしたり、卒塔婆をもらってきて家に飾ったりと常軌を逸した行動の数々ですが、それが気持ち悪いながらもおもしろい。

当然といっていいのかわかりませんが、お金など全く持っていなくって、しかも自分で稼ぐことなど最初から考えてなくて、全部女とその親から借金をしてます。何でそんな男に女が寄り添うのか。かなり不思議ですが、こればかりは当人しかわからないでしょうね。そんな女とのやり取りは、藤澤清造を巡る奇行よりもおもしろかったりします。

著者は藤澤清造の全集を持っているということですが、この本は私小説なのでしょうか。だとすると、ちょっとお近付きになりたくないタイプかも。

主人公の姿は偏執的と言ってもいいくらいなので、読む人によっては途中で投げ出してしまうかも。僕は投げ出しませんでしたが、結局何が言いたいのかは、あまりわかりませんでした。