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「パパとムスメの7日間」五十嵐貴久

パパとムスメの7日間タイトル:パパとムスメの7日間
著者  :五十嵐貴久
出版社 :朝日新聞社
読書期間:2007/03/27 - 2007/03/29
お勧め度:★★

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イマドキの女子高生・小梅16歳と、冴えないサラリーマンのパパ47歳。ある日突然、「大キライなパパ」と「最愛の娘」の人格が入れ替わってしまったら?ドキドキの青春あり、ハラハラのサラリーマン人生あり。ハートウォーミングな家族愛を描いた笑いと涙のノンストップ・エンターテインメント長編。

入れ替わりモノと聞いて少々嫌な予感がしていたのですが、的中してしまいました・・・。

イマドキの女子高生・小梅と中間管理職のパパ・恭一郎が、大きな地震でタイトルの通り7日間に渡って人格が入れ替わってしまうというお話。小梅は先輩とのデートを控え、一方恭一郎は大事なプロジェクトの御前会議を控えていて・・・。

そんな設定なのだから、おそらくパパは娘の恋路を邪魔しようとして逆にうまく言っちゃうんだろうなぁとか、娘は思わず啖呵切っちゃうんだろうなぁとか思っていたら、全くその通りの展開に・・・。端々では笑えるんだけど、あまりにも予想通りのため、読み始めてすぐに興味はどのように元に戻るかだけになりました・・・。

著者の作品を数冊読みましたが、シングルヒットばかりで残念ながらまだホームランは出ていないかな。ずっと前にお勧めいただいて未読の「TVJ」「FAKE」を読んでみようかと思ってます。コツコツと読み進めます・・・。

+++++

【みなさまのご意見】


「リカ」五十嵐貴久

リカタイトル:リカ
著者  :五十嵐貴久
出版社 :幻冬舎
読書期間:2006/03/01 - 2006/03/02
お勧め度:★★★

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本間隆雄は妻子を愛する、42歳のごく平凡なサラリーマン。軽い気持ちで始めたインタネットの出会いサイトである日リカと名乗る女性と知り合う。メールでのやり取りから、徐々に常軌をいっしていくリカの言動に脅えた本間はリカとの連絡を断ったが…。エスカレートし続けるリカの狂気、もう、彼女から逃れることはできないのか?第2回ホラーサスペンス大賞 大賞受賞作品。
安政五年の大脱走」以来久しぶりに五十嵐さんの本を読みました。第2回ホラーサスペンス大賞受賞作品。

平凡なサラリーマン・本間隆雄はほんの出来心から出会い系サイトを始める。しかし、知り合ったのはとんでもない女性・リカだった。徐々に本性を見せるリカ。常軌を逸したリカの行動に無視を決め込もうとする隆雄であったが・・・。

五十嵐さんはとんでもない化け物を作り上げたなぁと関心。自己中心的で常軌を逸した行動。辻褄の合わない言動。そして、その容姿・・・。確かにこんな化け物に付きまとわれたら生きた心地などしないだろうと思う。五十嵐さんは出会い系サイト絡みの事件が多発してる現代に警鐘を鳴らしているのかもしれない。ただ、メールや電話で女性を落とす方法を微に入り細に入り説明されていますが・・・。

でも、ホラーサスペンスとしてはどうでしょう。結局はインパクトのある化け物を登場させたそれだけの本という印象です。リカがどうしてそうなってしまったのかの過程をもっと描写して欲しかったなぁと。リカの本性が早々に分かってしまい、その後はただただ残酷な描写が続くのでは読んでいてちょっと辛いです・・・。

+++++

【みなさまのご意見】


「安政五年の大脱走」五十嵐貴久

死にぞこないの青タイトル:安政五年の大脱走
著者  :五十嵐貴久
出版社 :幻冬舎文庫
読書期間:2005/08/01 - 2005/08/04
お勧め度:★★★

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安政五年、井伊直弼に謀られ、南津和野藩士五十一人と、美しく才気溢れる姫・美雪が脱出不可能な絖神岳山頂に幽閉された。直弼の要求は姫の「心」、与えられた時間は一カ月。刀を奪われ、逃げ道を塞がれた男達は、密かに穴を掘り始めたが、極限状態での作業は困難を極める…。恋、友情、誇りが胸を熱くする、痛快!驚愕!感動の娯楽大作。
気になる作家さんとして挙げていた五十嵐さん。本人(?)からコメントをいただいたことをきっかけに読んでみることにしました。五十嵐さんは掲示板やブログに登場することで有名らしいですね。

南津和野藩の姫・美雪を見初めた時の大老・井伊直弼。側室へ迎え入れようとするが姫は首を縦に振らない。業を煮やした直弼は、家臣・長野主繕の知略を借り、姫と南津和野藩士51人を謀反の濡れ衣で幽閉する。場所は四方を崖に囲また絖神岳。南津和野藩士・櫻井敬吾の指揮の元、藩士たちは脱出不可能と思われるこの山からの脱出を企てる。

絶対的な権力者に無下に逆らえず圧力を加えられながらも、その心根を曲げない姫と藩士の強さが描かれています。前後の道を立たれても何もかもを取り上げられても、自分の誇りと他人を敬う心を持って立ち向かう姿に、力では何も変えられないということを深く感じました。

やや物足りなく感じたのは、タイトルにある通り、これは映画「大脱走」を意識してると思いますが、穴掘りの場面の描写がやや薄く感じたこと。読んでいる時はそれなりに面白かったけど、思い返してみるとあまり覚えていないのです。覚えているのは「腐れ風」くらいでしょうか。

あと気になっているのが史実との整合性。調べる気力がわかないのでほったらかしてますが、井伊直弼も長野主膳もこれほどまでに悪い人だったのかということ。井伊直弼の政治的手腕は彦根藩を立ち直らせるなど認めてもいいものと思われるし、長野主膳は忠実な家臣と言う意味では褒められてもいいのかもしれない。善と悪を明確にすることでよりわかりやすい展開となりますが、ここまで悪に書いてもいいものかと。

と書きましたが、ラストの展開には驚かされました。考える直すとあれが伏線だったのかと思いあたる点が多々あって、なかなかうまく出来ていると思います。そして、脱走その後のお話がさわやかな読後感をもたらしてくれます。

※この本をオススメいただいた「のほ本♪」のゆこりんさんに多謝!おっ、ゆこりんさんは最近五十嵐さんの新作「2005年のロケットボーイズ」を読了されたようですね。

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【みなさまのご意見】
本のことどもさん
のほ本♪さん
たこの感想文さん
デコ親父はいつも減量中さん('06/09/20追加)
多趣味が趣味♪さん('07/02/08追加)
雑読日記さん('07/06/25追加)