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「ざらざら」川上弘美

ざらざらタイトル:ざらざら
著者  :川上弘美
出版社 :マガジンハウス
読書期間:2007/03/06
お勧め度:★★★

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熱愛・不倫・失恋・片思い・男嫌い・処女、そしてくされ縁・友愛・レズビアン。さまざまな女性の揺れ動く心情を独特のタッチで描いた名品揃い。クウネル連載20篇に他誌発表作3篇を加えた、ファン注目の川上ワールド。

久々に「川上弘美」を感じた本。

色々な形の恋愛について、女性の目線から書き綴っています。大きな山谷があるわけでもなく、割と淡々と独特な文体で書かれていて、読後は内容によらずなんだかほんわかした気分にさせられます。

読んだのがもう1ヶ月前なので、内容はすっかり、すっきり忘れてしまいました・・・。各所で感想を読んでも思い出せず。やっぱり感想はすぐに書かなきゃダメですね。

説得力がゼロですが、とてもいい本だと思います。

+++++

【みなさまのご意見】


「夜の公園」川上弘美

夜の公園タイトル:夜の公園
著者  :川上弘美
出版社 :中央公論新社
読書期間:2007/02/20 - 2007/02/22
お勧め度:★★★

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寄り添っているのに届かないのはなぜ。恋愛の現実に深く分け入る川上弘美の新たな世界。

W不倫のお話。

リリ、その夫・幸夫、リリの親友であり幸夫の不倫相手・春名、リリの不倫相手・暁の目線で物語は展開していきます。リリは別に幸夫が大嫌いなわけじゃないんだけど、結婚当初よりも好きな気持ちが薄れていて、結婚が失敗だったかと不安な日々を過ごしています。そんな中、夜の公園で暁と出会い、関係を持ってしまいます。

一方、幸夫はリリのことを一番大切に思っていながら、リリの友達・春名にも別の魅力を感じており、悪びれることなく(と僕には思えた)手を出してしまいます。そんな二組の不倫カップルが、偶然ピザ屋で出くわしてしまい・・・。

扱っているネタはドロドロなのに、川上さんの手にかかればこれほど淡々と描けるのかと驚きです。登場する人物がこんな状況で・・・と思えるほど冷静な自己分析に終始し、誰も幸せになることのないまま、予想される結果に向かって収斂していきます。結局不倫なんて何のいいこともないんですよ、きっと。

暁の兄・悟が一番真っ当な人間に思えるのですが、この物語の中にあっては浮いてしまってました。他の四人も気持ちもわからんでもないけれど、やっぱり理解できません。

こんなことがあっても、今後もリリと春名の友情は変わらないのでしょうか。謎です・・・。

+++++

【みなさまのご意見】


「溺レる」川上弘美

溺レるタイトル:溺レる
著者  :川上弘美
出版社 :文春文庫
読書期間:2006/06/30 - 2006/07/02
お勧め度:★★★

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もう帰れないよ、きっと。
重ねあった盃。並んで歩いた道。そして、二人で身を投げた海……。時間さえ超える恋を描く傑作掌篇集。女流文学賞、伊藤整賞W受賞
おそらくそこそこいい歳の男女が織り成す、愛に溺れた8つのお話。

登場人物はほぼ二人。お互いの名を"さん"付けで呼んでいるところやカタカナを使った表現がとても著者らしい。本を読んでいる時の視覚的にも、おそらく声を出して読んだ時の聴覚的にも楽しめるんじゃないでしょうか。独特な表現で、縮まりそうでなかなか縮まらない二人の距離感みないなものがとてもうまく描けています。

恋愛にはひどく盛り上がる一瞬があると思うのですが(と思っているのですが)、ひどく淡々とそして実に鋭く書き綴っている。一部受け入れられないのもあったけど、概ね「そうかも・・・」と納得できる内容でした。

書かれているのがよい恋愛かということはさておき、著者の恋愛感を感じられた一冊でした。

+++++

【みなさまのご意見】


「神様」川上弘美

神様タイトル:神様
著者  :川上弘美
出版社 :中公文庫
読書期間:2005/08/07 - 2005/08/08
お勧め度:★★★

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くまにさそわれて散歩に出る。川原に行くのである−四季おりおりに現れる、不思議な"生き物"たちとのふれあいと別れ。心がぽかぽかとあたたまり、なぜだか少し泣けてくる、うららでせつない九つの物語。デビュー作「神様」収録。ドゥマゴ文学賞、紫式部文学賞受賞。
「センセイの鞄」でその優しい文体に引かれた川上弘美さんのデビュー作。突然どこからともなく現れる不思議な生き物たちとの静かで優しくてどこか寂しい係わり合いを描いた短編集。夢の中にいるような不思議な読後感です。

「くまにさそわれて散歩に出る。川原に行くのである。」

いきなり目が点。何のことがわからず、くまって何かの喩えなのかと思っていたら、くまはくまでした。引越しそばをアパートのみんなに振舞う几帳面なくま。包丁を操りきれいに魚をさばいてしまうくま。なんでも話を聞いてくれて、私を暖かく迎えてくれるくま。現実ではありえないけど、でもどこか懐かしさを感じてしまう。ぷっかり水の上に浮かんでいるような心地よさです。

表題作「神様」の他、9編収録されています。話自体はなんてことのない日常生活の風景なんですが、その中でカッパや人魚、壺の中に住む女性・コスミスミコなど不思議な方々が多数登場。それをちょっと驚くだけで普通に受け入れてしまう私。ちょっと「となりのトトロ」を思い出しました。独特な世界があるので合う人・合わない人の真っ二つに分かれるんじゃないかなぁと。僕は「合う人」でしたが。

たまにはこういった本を読んで心を和ませるのもいいのかなぁって思います。

※この本をオススメしてくれた「ひなたでゆるり」リサさんに感謝!

+++++

【みなさまのご意見】


「センセイの鞄」川上弘美

センセイの鞄タイトル:センセイの鞄
著者  :川上弘美
出版社 :文春文庫
読書期間:2005/07/12 - 2005/07/14
お勧め度:★★★★

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駅前の居酒屋で高校の恩師と十数年ぶりに再会したツキコさんは、以来、憎まれ口をたたき合いながらセンセイと肴をつつき、酒をたしなみ、キノコ狩や花見、あるいは島へと出かけた。歳の差を超え、せつない心をたがいにかかえつつ流れてゆく、センセイと私の、ゆったりとした日々。谷崎潤一郎賞を受賞した名作。
主人公となる女性・ツキコさんは40歳間近。一人で居酒屋にいって一杯飲んでしまうような女性です。いつものように居酒屋でつまみを注文していると、隣でやけに好みの合う注文をしている人がいる。それが、30数年ぶりの「センセイ」との再会でした。顔は覚えているが名前が出てこない「センセイ」。だから、名前を思い出した後もこの時の印象が尾を引き呼び方は「センセイ」のまま。

センセイは30歳近く年上、70歳近いのでしょうか。別に予定を合わせるわけでもなく、たまたま居酒屋であったら一緒に飲む。そんな関係からきのこ狩りや花見などを経て徐々に距離を縮めていく二人。しかし、そこは既に年齢を重ねた大人の恋愛。燃え上がるようなものではありません。ゆるゆるした時間の経過の中で徐々にお互いに惹かれていきます。

何とも独特な文体です。皆まで言わず、読み手に任せているような書き方。一見簡単そうに思えて、実はきっちり計算の上に成り立っている書き方。そのように感じます。時間の経過は常にゆるやか。目の前にうっすらと膜がかかったような感じで、この膜を通して見ると居酒屋で一緒に飲むとかきのこ狩りとか、日常の何気ないことが全てとても意味のあるものに思えてきます。

センセイとツキコさんの会話からは年の差は感じられません。しかし現実は残酷、一緒の時間もそう長くは続きません。ラストであっという間に訪れたセンセイの死、それを現実のものと受け止めるツキコの姿が何とも切ないです。最後まで読み終えて、今までの話はセンセイの死後におけるツキコの回想なのかなぁとも感じました。

また数年後に読み返してみよう。おそらく今とは違った印象を受けるに違いない。そんな気持ちにさせてくれるお話です。

※この本をオススメいただいたざれこさんMARUさんに多謝!!

+++++

【みなさまのご意見】