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「有頂天家族」森見登美彦

有頂天家族タイトル:有頂天家族
著者  :森見登美彦
出版社 :幻冬舎
読書期間:2008/05/16 - 2008/05/21
お勧め度:★★★★

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糺ノ森に住む狸の名門・下鴨家の父・総一郎はある日、鍋にされ、あっけなくこの世を去ってしまった。遺されたのは母と頼りない四兄弟。長兄・矢一郎は生真面目だが土壇場に弱く、次兄・矢二郎は蛙になって井戸暮らし。三男・矢三郎は面白主義がいきすぎて周囲を困らせ、末弟・矢四郎は化けてもつい尻尾を出す未熟者。この四兄弟が一族の誇りを取り戻すべく、ある時は「腐れ大学生」ある時は「虎」に化けて京都の街を駆け回るも、そこにはいつも邪魔者が!かねてより犬猿の仲の狸、宿敵・夷川家の阿呆兄弟・金閣&銀閣、人間に恋をして能力を奪われ落ちぶれた天狗・赤玉先生、天狗を袖にし空を自在に飛び回る美女・弁天―。狸と天狗と人間が入り乱れて巻き起こす三つ巴の化かし合いが今日も始まった。

感想はそのうち・・・。


「四畳半神話大系」森見登美彦

四畳半神話大系タイトル:四畳半神話大系
著者  :森見登美彦
出版社 :太田出版
読書期間:2007/09/03 - 2007/09/06
お勧め度:★★★★

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大学3回生の春までの2年間を思い返して、実益のあることなど何一つしていないことを断言しておこう。打たんでも良い布石を狙い澄まして打ちまくってきたのは、なにゆえか? トンチキな大学生の妄想が京都の街を駆け巡る!

所謂「パラレルワールド」モノ。主人公、登場人物がほぼ同じの四つの物語から構成されています。

大学3回生の主人公が、これまでの2年間を思い起こし、あのとき別の選択肢を選んでいれば・・・という四つのお話が展開します。主人公が同じですが、別の選択肢を選んでいるため、ある話での事実が別の話では少々ねじれていて、その微妙なリンク具合が面白いです。さらには、全く同じ言い回し(おそらく文章をそのままコピペしている)が各編で出てきて、でもそれが要の表現となっているのも面白いです。

主人公のダメさ加減は「太陽の塔」に通ずるものがありますが、こちらの方がまだ気持ちがわかることと各編ハッピーエンドを迎えることで、読み心地はこちらの方がよかったです。装丁からはかわいらしさを、文体からは文学的雰囲気を感じ取れるけれど、実際読んでみると今までの路線通りで肩肘張るものではありませんでした。

主人公を貶める親友・小津の「どのような道を選んでも、僕に出会っていた」という言葉がぴったり来る作品の展開でした。他の作品とのリンクもあるので、セットで読むと楽しさ倍増すると思います。

【目次】
四畳半恋ノ邪魔者 / 四畳半自虐的代理代理戦争 / 四畳半の甘い生活 / 八十日間四畳半一周


+++++

【みなさまのご意見】
多趣味が趣味♪さん('07/11/08追加)
本を読む女。改訂版さん('07/11/08追加)
しんちゃんの買い物帳さん('07/11/08追加)
デコ親父はいつも減量中さん('08/02/17追加)


「新釈 走れメロス 他四篇」森見登美彦

新釈 走れメロス 他四篇タイトル:新釈 走れメロス 他四篇
著者  :森見登美彦
出版社 :祥伝社
読書期間:2007/08/07 - 2007/08/09
お勧め度:★★★

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異様なテンションで京都の街を突っ走る表題作をはじめ、先達への敬意が切なさと笑いをさそう、五つの傑作短編。

文豪による名作を著者なりに解釈・アレンジした短編集。元になった名作は、「山月記」(中島敦)、「藪の中」(芥川龍之介)、「走れメロス」(太宰治)、「桜の森の満開の下」(坂口安吾)、「百物語」(森鴎外)の五編。

知っているのは「走れメロス」だけ。それも聞きかじったくらいの知識しかないですが、全く問題なく楽しめました。登場する人物たちは、例によってちょっと変わった人たちばかり。気弁論部とか図書館警察、移動演劇集団などの他作品とのリンクがあって、ちょっとうれしかったです。また、短編間でのリンクもあり、なかなか凝ったつくりでした。

なかでも「走れメロス」「桜の森の満開の下で」が気に入ってます。追いつ追われつ、ハラハラする展開の前者と日常を淡々とつづり、己に己を問う後者。雰囲気が好対照な二編だと思います。

+++++

【みなさまのご意見】


「太陽の塔」森見登美彦

太陽の塔タイトル:太陽の塔
著者  :森見登美彦
出版社 :新潮社
読書期間:2007/07/28 - 2007/07/30
お勧め度:★★★

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何かしらの点で彼らは根本的に間違っている。なぜなら私が間違っているはずがないからだ、と宣う、ひねくれた学生の夢想を描く。膨らみきった妄想が京都の街を飛び跳ねる! 第15回日本ファンタジーノベル大賞受賞作。

どこがファンタジーだ、という突っ込みは脇に置いとくとして・・・、Amazonを見ると割と好意的な感想が並んでますが、僕はあまり楽しめませんでした。

大学を休学中の5回生・森本は、日々自分をふった元恋人・水尾さんの行動を観察する「水尾さん研究」に明け暮れる。頭脳も人格も性格もずば抜けて優秀な自分が、なぜ彼女に振られなくてはならないのか。これはストーカー? いや、純粋な「研究」なのです。

実は「夜は短し歩けよ乙女」も始めの方は受け入れられなくて、その後徐々に面白くなってきました。本書もそう思って読み進めたのですが・・・、最後まで受け入れられず。最後に残ったのは、面白さよりむしろ嫌悪感の方が多いかも。

森本の妄想とか笑える部分がないわけではないのですが。心の内面を掘り下げようとして笑いに走っちゃったというか、結構中途半端に感じました。文体が嫌いってわけではないのですが(読みにくいですが)・・・。

他の作品もこんな感じだったらどうしようと思わなくもないですが、直木賞にノミネートされたりと最近活躍されてる作家さんなので他の作品にも挑戦してみます。

+++++

【みなさまのご意見】


「きつねのはなし」森見登美彦

きつねのはなしタイトル:きつねのはなし
著者  :森見登美彦
出版社 :新潮社
読書期間:2007/04/30 - 2007/05/06
お勧め度:★★★

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京の骨董店を舞台に現代の「百物語」の幕が開く。注目の俊英が放つ驚愕の新作。細長く薄気味悪い座敷に棲む狐面の男。闇と夜の狭間のような仄暗い空間で囁かれた奇妙な取引。私が差し出したものは、そして失ったものは、あれは何だったのか。さらに次々起こる怪異の結末は―。端整な筆致で紡がれ、妖しくも美しい幻燈に彩られた奇譚集。

表題作「きつねのはなし」の他「果実の中の龍」「魔」「水神」の三編が収録された中編集。

舞台が京都というのは「夜は短し歩けよ乙女」と同じですが、雰囲気はまるで違って、湿度が高いが気温が低い雰囲気が立ち込めています。「きつねのはなし」「果実の中の龍」「水神」にはつながりを感じましたが、「魔」だけちょっと趣が異なるような・・・。というか、「魔」だけあまり内容を覚えていません・・・。

四編の中では表題作「きつねのはなし」が一番好きです。京都の一乗寺にある、小さな古道具屋「芳蓮堂」。女主人が一人で切り盛りしているこの店で、バイトをすることになった「私」は、女主人の忠告に逆らい、お得意様である風変わりな客との取り引きに応じて、あるものを差し出してしまい…。

きつねに化かされてしまったのか。結局何でこうなってしまったのだろう。明確な答えが用意されているわけではありませんが、緊張感を孕んだ話を堪能できました。

+++++

【みなさまのご意見】


「夜は短し歩けよ乙女」森見登美彦

夜は短し歩けよ乙女 タイトル:夜は短し歩けよ乙女
著者  :森見登美彦
出版社 :角川書店
読書期間:2007/04/11 - 2007/04/13
お勧め度:★★★★★

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私はなるべく彼女の目にとまるよう心がけてきた。吉田神社で、出町柳駅で、百万遍交差点で、銀閣寺で、哲学の道で、「偶然の」出逢いは頻発した。我ながらあからさまに怪しいのである。そんなにあらゆる街角に、俺が立っているはずがない。「ま、たまたま通りかかったもんだから」という台詞を喉から血が出るほど繰り返す私に、彼女は天真爛漫な笑みをもって応え続けた。「あ!先輩、奇遇ですねえ!」…「黒髪の乙女」に片想いしてしまった「先輩」。二人を待ち受けるのは、奇々怪々なる面々が起こす珍事件の数々、そして運命の大転回だった。天然キャラ女子に萌える男子の純情!キュートで奇抜な恋愛小説in京都。

第四回本屋大賞二位、そして第二十回山本周五郎賞受賞作。

恋下手な「先輩」が、思いを寄せる後輩の「黒髪の乙女」になんとか気に入ってもらおうと取った行動は、外堀を埋めること。後輩の行く先々に偶然を装って出没することで、「まぁ、なんて気が合うのだろう・・・」なんて展開を思い描いているのだけど、天真爛漫な後輩は毎回「奇遇ですねぇ」の一言で終わってしまう。そうこうしているうちに月日はどんどん流れて、数々の騒動に巻き込まれてゆくのであった・・・。

涙ぐましい努力をする先輩に拍手! もう完全にストーカーなんだけど、下品な手を打っているわけじゃないので、まぁよしとしましょう。こんなに一生懸命なのに、当人は全く気が付かず。そのおかげで読んでるこっちは十分に楽しめたのだけど、先輩にはほんと同情してしまいます・・・。

出てくる人たちはみんな一癖も蓋癖もある人たちばかりなのに、嫌なヤツがぜんぜんいないのです。完全にキャラ立ちしてて、もうこれでこの作品の成功は決まったようなもの。錦鯉を売る東堂さん、謎の老人李白さん、願掛けのためパンツを履き替えないパンツ総番長とか、もう誰にも思い入れたっぷりで読みました。「ナカメ作戦」に「おともだちパンチ」、「偽電気ブラン」に「韋駄天コタツ」など独特のネーミングセンスにも脱帽です。

第二章「深海魚たち」も良かったのですが、一番好きなのは第三章「御都合主義者かく語りき」。小さなことから大きなことまで独特の世界が全開で、それぞれが有機的に繋がる面白さ。結末もよかったけど、そしてそこへたどり着くまでの展開が用意周到でした。完全に森見さんの手のひらで転がされた気もしますが、わかっていながらハマる面白さがありました。

完全に漫画の世界で「めぞん一刻」を思い出してしまいました。両方とも恋愛がメインですしね。最後までずっとほのぼのした気持ちでした。オススメ。

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【みなさまのご意見】