2017/10

01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31

<< >>


スポンサーサイト

  • -
  • スポンサードリンク
  • -
  • -

一定期間更新がないため広告を表示しています


「マルドゥック・スクランブル」冲方丁

マルドゥック・スクランブル(1)マルドゥック・スクランブル(2)マルドゥック・スクランブル(3)

タイトル:マルドゥック・スクランブル
著者  :冲方丁
出版社 :早川書房
読書期間:2008/09/01 - 2008/09/06
お勧め度:★★★★

第一巻 → [ Amazon | bk1 ]
第二巻 → [ Amazon | bk1 ]
第三巻 → [ Amazon | bk1 ]


なぜ、私なの?―賭博師シェルの奸計により、少女娼婦バロットの叫びは爆炎のなかに消えた。瀕死の彼女を救ったのは、委任事件担当官にしてネズミ型万能兵器のウフコックだった。高度な電子干渉能力を得て蘇生したバロットはシェルの犯罪を追うが、その眼前に敵方の担当官ボイルドが立ち塞がる。それは、かつてウフコックを濫用し、殺戮のかぎりを尽くした男だった…弾丸のごとき激情が炸裂するシリーズ全3巻発動。(第一巻)

緊急事態において科学技術の使用が許可されるスクランブル‐09。人工皮膚をまとって再生したバロットにとって、ボイルドが放った5人の襲撃者も敵ではなかった。ウフコックが変身した銃を手に、驚異的な空間認識力と正確無比な射撃で相手を仕留めていくバロット。その表情には、強大な力への陶酔があった。やがて濫用されたウフコックが彼女の手から乖離した刹那、ボイルドの圧倒的な銃撃が眼前に迫る―緊迫の第2巻。(第二巻)

科学技術発祥の地“楽園”を訪れたバロットが知ったのは、シェルの犯罪を裏付ける記憶データが、カジノに保管された4つの100万ドルチップ内に存在するという事実だった。チップを合法的に入手すべくポーカー、ルーレットを制してゆくバロット。ウフコック奪還を渇望するボイルドという虚無が迫るなか、最後の勝負ブラックジャックに臨んだ彼女は、ついに最強のディーラーと対峙する―喪失と安息、そして超克の完結篇。(第三巻)

感想はそのうち・・・。


「首挽村の殺人」大村友貴美

首挽村の殺人タイトル:首挽村の殺人
著者  :大村友貴美
出版社 :角川書店
読書期間:2007/12/18 - 2007/12/21
お勧め度:★★★

[ Amazon | bk1 | 楽天ブックス | Book off ]


「ますます事件は奇怪だ。尋常ではないね」岩手県の雪深い村・鷲尻村。無医村の状態が続いていたこの村に、東京から待望の医師・滝本志門がやってきた。しかし、滝本の着任以後、村では謎の変死が立て続けに起こる。それは、殺害後の遺体を異様な形で人目に触れさせるという、前代未聞の連続猟奇殺人事件だった。この村が「首挽村」という不吉な名前で呼ばれる理由とは? 村人すら忘れかけていた忌まわしい過去が、事件の真相を浮かび上がらせる―。第27回横溝正史ミステリ大賞大賞受賞作。

第27回横溝正史ミステリ大賞大賞受賞作。岩手県の山奥・鷲尻村に着任した医師・滝本。自身の着任後、立て続けに変死事件が発生する。「首挽村」という不吉な名前で呼ばれている鷲尻村。一体誰がどんな目的で殺人を続けているのか・・・。

タイトルや独特な舞台設定は、さすがは横溝正史の名を冠した文学賞を受賞しただけのことはあります。異様な姿で発見される死体の数々。犯人は何故わざわざ死体に手を加えるようなことをするのか。途中まで犯人の意図が読めず忸怩たる思いでしたが、その雰囲気に飲み込まれ、ページを捲る手が止まりませんでした。

ただ途中から様相は一変します。伏線が少なく答えを小出しにする展開になってしまい、読む手が鈍り始めました。想像と同じだった/外れたと一喜一憂しながら読み進められればよかったのですが・・・。

過疎化が進む街が抱く問題もしっかり書かれており、幻想的なミステリーとして社会派の印象も受けましたが、文学賞名から本格ミステリーを期待した分やや拍子抜け。しかし、最後の展開は意表をついていて(僕はそう感じました)、次回作に期待してもよいかもと思わせてもらえました。新刊が出たら、是非手にしてみたいと思います。

+++++

【みなさまのご意見】
らぶほん−本に埋もれてさん('08/01/17追加)


「空飛ぶタイヤ」池井戸潤

空飛ぶタイヤタイトル:空飛ぶタイヤ
著者  :池井戸潤
出版社 :実業之日本社
読書期間:2007/07/17 - 2007/07/20
お勧め度:★★★★★

[ Amazon | bk1 | 楽天ブックス ]


トレーラーの走行中に外れたタイヤは凶器と化し、通りがかりの母子を襲った。タイヤが飛んだ原因は「整備不良」なのか、それとも…。自動車会社、銀行、警察、週刊誌記者、被害者の家族…事故に関わった人それぞれの思惑と苦悩。そして「容疑者」と目された運送会社の社長が、家族・仲間とともにたったひとつの事故の真相に迫る、果てなき試練と格闘の数か月。

実際にあった事件を下敷きとして描かれた人間ドラマ。

走行中のトラックからタイヤが脱輪、たまたま通りがかった母子を直撃し、母親が亡くなった。調査の結果、原因は運送会社・赤松運送の整備不良。その結果に納得できない赤松運送社長は、トラックの製造元・ホープ自動車に再調査を依頼するが・・・。

タイヤの脱輪事故、数々のリコール隠し、明らかにされる企業体質。刊行と同時期に発生した一連の事件と重なる部分が多いため、ホープ自動車を実在するメーカーに読み替えて読みました。最近頻発していた食品トラブルもそうですが、損害を免れるために隠した悪事が露見したら、もっと大きな損害が待っていることくらい簡単にわかるはずなのに・・・。企業コンプライアンスは、何においても第一に考えなければならない、と強く感じました。

中小企業が大企業に戦いを挑む。完全に赤松社長を応援する気持ちで読み進めました(みんなそうでしょうけど・・・)。自分は全く悪くないのに、遺族からは責められ、銀行からは融資を断られ、近所の人からは白い目で見られる。赤松社長でなくても、なぜ自分にこんなことが起こるのかと思わずにはいられないと思います。少数でも自分を信じてくれる人がいなければ、戦い続けることは出来なかったでしょう。人の力って大きいですね。

結末は想像できるので、焦点はどのようにホープ自動車の悪事が露呈するのかでした。会社を変えたい、という気持ちから取った行動に拍手を送りたいと思います。

恥ずかしながら、直木賞候補にあがるまで著者の名前を知りませんでした。江戸川乱歩賞も受賞されているんですね。時間があるときにでも読んでみたいと思います。

+++++

【みなさまのご意見】


「雪屋のロッスさん」いしいしんじ

雪屋のロッスさんタイトル:雪屋のロッスさん
著者  :いしいしんじ
出版社 :メディアファクトリー
読書期間:2007/02/05
お勧め度:★★★

[ Amazon | bk1 | 楽天ブックス ]


「さいわいなことに、雪はいずれ溶けます。はかないようですが、そこが雪のいいところです」ロッスさんは、そういって笑いました。物語作家いしいしんじが描く、さまざまな人たち、それぞれの営み。あなたは、何をする人ですか?

大人向けの童話、といった作品

2〜4ページ程度の短いお話が30編収録されています。ほっこりした気分にさせてくれるお話や、ブラックユーモアが利いたお話などバラエティに飛んでいて、ぜんぜん読み飽きません。

それぞれがどういうつながりかが全く理解できなかったのですが、内容紹介を読んで納得。身近な職業やそうでない職業、時には主人公が人でなかったりしますが、各人が自分の仕事が好きで誇りを持っているのが伝わってきました。

あっという間に読み終わり、あっという間に内容を忘れてしまいましたが、ほんわかした気持ちだけは心に残ってくれました。

+++++

【みなさまのご意見】


「優しい子よ」大崎善生

優しい子よタイトル:優しい子よ
著者  :大崎善生
出版社 :講談社
読書期間:2007/01/29 - 2007/01/30
お勧め度:★★★★★

[ Amazon | bk1 | 楽天ブックス ]


少年の強い祈りが“奇跡の三ヵ月”を生んだ。他人の幸せを願いながら逝った少年との交流を描く、感動の私小説。少年との出会いから始まり、ひとつの命の誕生で終わる、実話をもとに描く感涙の作品集。

表題作「優しい子よ」のほか、「テレビの虚空」「故郷」「誕生」の四編が収録されています。読むとわかると思いますが、明らかに実話で自分自身に関するノンフィクション小説です。

初読みなのにノンフィクション小説かとちょっと読む気を失いかけましたが(エッセイとかはあまり好きではないので)、読み始めるとうそのように夢中になってしまいました。柔らかな文体、的確な心情描写、そして何より「優しい子」の存在に一気に引き込まれてしまいました。

大崎さんの妻・高橋和さん(元女流棋士)の元に届いた一通の手紙。まさに命が燃え尽きようとしている九歳の少年からのラブレターとも思えるファンレター。苦しい闘病生活を送る状況にありながら、高橋さんの足の痛みが消えることを祈る少年。大崎さん、高橋さんがこの少年との交流で得たことが、今後の二人の人生に大きな影響があったことを知ることが出来ました。静かな筆致から、逆に大崎さんの熱い思いを感じることが出来た気がします。

「誕生」は、「優しい子よ」と対になる短編。死の痛みをいくつか経験した大崎夫妻に訪れる生の喜び。戸惑いながらも、おそらく親バカと呼ばれる父になるんだろうなと思わせる大崎さんの様子が微笑ましかったです。

生と死について考えさせられた一冊でした。本編だけでなく、あとがきもしっかり楽しめました。

+++++

【みなさまのご意見】


「145gの孤独」伊岡瞬

145gの孤独タイトル:145gの孤独
著者  :伊岡瞬
出版社 :角川書店
読書期間:2007/01/26 - 2007/01/28
お勧め度:★★★★

[ Amazon | bk1 | 楽天ブックス ]


プロ野球投手として活躍していた倉沢修介は、試合中の死球事故が原因で現役を引退した。その後、雑用専門の便利屋を始めた倉沢だが、その業務の一環として「付き添い屋」の仕事を立ち上げることになる。そんな倉沢のもとに、ひとりの人妻が訪れる。それは「今週の水曜、私の息子がサッカーの観戦をするので、それに付き添ってほしい」という依頼だった。不可思議な内容に首を傾げながらも、少年に付き添うことになる倉沢。その仕事が終わるや、またも彼女から「来週の水曜もお願いします」という電話が入る。不審に思った倉沢は…。情感豊かな筆致で綴りあげた、ハートウォーミング・ミステリ。第25回横溝正史ミステリ大賞受賞第一作。

割と好きです、この暗さ。

試合中のデットボールが原因でプロ野球選手を引退した倉沢修介が主人公。。倉沢は、飲み屋で知り合ったフランチャイズの便利屋「アリエス」を経営する戸部の紹介で「ヴェスタ・サービス」という便利屋を始める。従業員は、倉沢がデッドボールを当てた西野真佐夫とその妹・晴香。ある日、「アリエス」から小学生の「付き添い」の依頼が舞い込む・・・。

章立てになっているけど、連作短編集といっていいと思います。基本的にちょっと不思議な「付き添い」の依頼が舞い込み、そこにある裏事情を解く、という謎解きのストーリーですが、バックにはプロ野球を引退した倉沢の鬱々とした心の動きが描かれていています。最初から最後まで一貫してトーンが低く、事件も非常に地味なのですが、微妙な心の揺れ具合とか葛藤とかうまく描けていると思います。

登場人物の中では、花屋の二代目・田中が良かったです。嫌がる倉沢をめげずに野球に誘うというシーンが唯一、作中では明るいシーンでした。倉沢にとっても、そしで読者にとっても、何度となく登場する田中は救いになると思います。

最後の最後に明るいラストが待っていると想像していたので、このラストは衝撃でした・・・。

+++++

【みなさまのご意見】


「ありふれた風景画」あさのあつこ

ありふれた風景画タイトル:ありふれた風景画
著者  :あさのあつこ
出版社 :文藝春秋
読書期間:2007/01/03 - 2007/01/06
お勧め度:★★

[ Amazon | bk1 | 楽天ブックス ]


十代って残酷な年代だ。出会いも別れも生々しく、儚い。ウリをやっていると噂される琉璃。美貌の持ち主で特異な能力をもつ周子。傷つき、もがきながら、生きる少女たちの一年間を描くみずみずしい青春小説。
閉鎖的で堅苦しい片田舎の高校を舞台に、2人の少女−高遠瑠璃と綾目周子−のひと夏を描いた作品。

瑠璃は自分の周りに壁を作っていて、なかなか回りに打ち解けようとしない少女。根拠のない「ウリをやっている」という噂が、さらに瑠璃を頑なにさせていきます。そんな琉璃は、自分と同じように超能力があるとか、呪いの力があるなど噂を流されている先輩の綾目周子に出会います。ありのままの自分を受け入れてくれる周子に、他人に心を開けるようになっていく瑠璃。次第に周子に惹かれて行きます。

青春小説というより恋愛小説。同姓に惹かれるのは別によいのだけれど、周子の特殊能力ってこの話では必要なのかなぁ。それが、恋愛小説でありながら現実から一歩浮いた雰囲気を演出しているのだろうけど、もうちょっと突き抜けてくれたほうが読み物としては面白いのではないかと感じました。また、傷つきやすい青春時代って題材もこれまで色々読んだ気がするので、それほど新鮮さも感じられませんでした。

厚さで選んでまずはこの本から手を出したのだけど、かなり期待はずれ。評判のよい「バッテリー」とか「THE MANZAI」とかに、ちょっと手を出し難くなってしまったかなぁ。他の本はぼちぼち読んでいくことにします。

+++++

【みなさまのご意見】
寝ていられるのになぜ起きる?さん('07/02/08追加)
こんな夜だから本を読もうさん('07/05/30追加)


「いつもの朝に」今邑彩

愚行録タイトル:いつもの朝に
著者  :今邑彩
出版社 :集英社
読書期間:2006/12/20 - 2006/12/23
お勧め度:★★★★

[ Amazon | bk1 | 楽天ブックス ]


兄弟の出生に秘められた、恐怖と感動の真実。
容姿端麗、成績優秀、スポーツ万能の兄と、兄とは正反対で何をやらせても落ちこぼれの弟。二人はあるきっかけで恐ろしい出生の秘密を知ってしまう…。戦慄と感動のホラーミステリー。

学者だった父を亡くし、母子で暮らす日向家。顔のない少年の絵を描く画家の母と成績優秀でスポーツ万能、みんなから信頼の厚い兄・桐人、怠け者でニキビづらの弟・優太の三人暮らしです。

ある日優太は、子供のころから大切にしていたぬいぐるみの中に、自分の出生にかかわる手紙を見つけてしまいす。日頃から疑問に思っていただけに謎を懸命に追う優太。しかし、それは自分の出生だけでなく、家族の過去にも関係してきて・・・。

初読みになります。著者は女性ですよね?繊細で美しい文章です。分厚い本でしたが一気読みしてしまいました。完全に真逆の兄弟で、これじゃあまりにも弟が可愛そうだと思って読み進めたのですが、完全に前ふりでしたね。事実を突きつけられ、揺れ動く二人の心が見所であり、読み所でした。

経過を丹念に描いているので若干物語の進行が遅いと感じましたが、どうなるのかと感じたことが次々に明らかになっていく構成が見事です。重いテーマでしたが、先が気になって仕方がありませんでした。ただ、最後の展開がハッピーエンドであるのだけれど、なんだか切なくもあり微妙な気持ちでした。

落ち着いた文章に非常に好感が持てました。本作品の説明には"ホラーミステリー"とありますが、ホラー色は薄かったと思うので、次はホラー色のある作品も読んでみたいと思います。

+++++

【みなさまのご意見】


「ミーナの行進」小川洋子

ミーナの行進タイトル:ミーナの行進
著者  :小川洋子
出版社 :中央公論新社
読書期間:2006/11/27 - 2006/11/29
お勧め度:★★★★

[ Amazon | bk1 | 楽天ブックス ]


美しくて、か弱くて、本を愛したミーナ あなたとの思い出は、損なわれることがない―懐かしい時代に育まれたふたりの少女と、家族の物語。

家庭の事情により、芦屋の伯母の家に預けられることとなった中学一年生・朋子と伯母一家の一年間を描いた作品です。1970年代の出来事を盛り込んだ懐かしさの漂う作品。

芦屋といえば誰もがイメージするのが超高級住宅地ですが、伯母一家も飲料品会社の社長一家ということでお屋敷に住んでいます。暖炉があり、シャンデリアがあり・・・。

タイトルに登場するミーナは、伯母の一人娘で朋子の一つ下。喘息持ちで体が弱く、コビトカバ・ポチコに乗って学校に通う女の子です。そのほかに大きな屋敷には、ローザお祖母ちゃん、伯父、伯母、ミーナの兄、家政婦の米田さん、運転手の小林さんが住んでいます。

朋子にとって芦屋のお屋敷は異次元の世界で最初は戸惑いますが、仲良くなったミーナや優しい伯父さんのおかげですぐに打ち解けていきます。端から幸せいっぱいのお屋敷での暮らしのはずですが、その中に朋子はちょっとした歪みや悲しみを見つけてゆきます。

故郷を思うローザお祖母ちゃんの悲しさやここにしか居場所のない米田さんの気持ち。ミーナは喘息で死に掛けたこと数知れず。そしてほとんど家にいない伯父さん。すべてが揃っていそうで、実はすべてが揃ったことはなく、常にどこかが少し足りない。そんな印象を受けました。

そんな中にあって、二人の淡い恋心が寂しさを打ち消してくれました。ミーナはマッチを届けてくれるフレッシー配達青年に憧れ、朋子は図書館の司書に恋心を抱いています。ミーナの受け売りの感想で感心され、うれしくも微妙な気持ちや、その後自分の言葉で感想を言って褒められた時の誇らしげな気持ちなどすごく伝わってきます。

特に大きな事件が起こるわけでもなく、淡々と物語は進んでいくのですが、朋子の心はどんどん成長していっていて、事件など起こらなくてもそれを読むだけでとても満足でした。そして、気を揉んでいたミーナのその後について知ることも出来、気持ちよく本を置くことが出来ました。

+++++

【みなさまのご意見】
ナナメモさん
まっしろな気持ちさん
粋な提案さん
本を読んだら・・・さん
日だまりで読書さん
おいしい本箱Diaryさん
こんな一冊さん
ぼちぼち。さん
活字中毒日記!さん
本のある生活さん
まったり読書日記さん
かみさまの贈りもの〜読書日記〜さん
本を読む女。改訂版さん
book diaryさん
ついてる日記IIさん
とんとん・にっきさん('06/12/30追加)
ChiekoaLibraryさん('07/01/16追加)
脳内TraPさん('07/04/03追加)
*モナミ*さん('07/06/17追加)
"やぎっちょ"のベストブックde幸せ読書!!さん('07/06/26追加)
聞いてあげるよ君の話をさん('07/07/30追加)


「グランド・フィナーレ」阿部和重

グランド・フィナーレタイトル:グランド・フィナーレ
著者  :阿部和重
出版社 :講談社
読書期間:2006/04/10 - 2006/04/11
お勧め度:★★

[ Amazon | bk1 | 楽天ブックス ]


「神町」そして、ふたたび…。土地の因縁がつなぐ物語。終わりという名のはじまり。表題作「グランド・フィナーレ」ほか三篇を収録。第132回芥川賞受賞作。
第132回芥川賞受賞作。著者の作品は初読みになります。過去3度芥川賞にノミネート、4度目の本作で念願かなったわけだけど、これで受賞しちゃっていいの?というのが正直な感想。

主人公の沢見は、幼児に対し愛情以上の情を感じ(いわゆるロリコン)、職権を利用してヌード写真を撮影、転売するなどしていたところ、妻にばれて離婚。地元東根市神町に戻り、家業の文房具店で働き始める。友人から演劇の監督を依頼され、過去のこともあり断ろうと考えていたところ、少女2人にどうしてもと懇願され、結局引き受けることとなる。ある時ひょんなことから、少女らが自殺を計画していることを知る。その後の沢見の行動とは・・・。

過去の行動を悔い、更生に向かうのかと思いきや、沢見は自分が悪いとは露ほども感じていないようです。会うことも禁じられる愛娘に再会するために、友人を利用してあがき続ける姿は見苦しくて気分が悪い。そもそも主人公をロリコンとしてしまうのが必要だったのかに甚だ疑問が残ります。

それ以上に疑問なのはラスト。話が完結していないのでは?沢見がどの道に進んでいってしまうのか、読者に選択を委ねる終わりといえば聞こえが良いが、途中で放り投げてしまったように感じました。

表題作以外に3編収録されてますが、これらは意味不明でした・・・。結果的に以前危惧していた通りになってしまって残念。でも、他の本を読んでみます。次は「インディヴィジュアル・プロジェクション」の予定。

+++++

【みなさまのご意見】